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大槌北小地区の仮設商店街がオープン!

12月17日(土曜)、被災した大槌北小学校のグラウンドに、仮設商店街『福幸きらり商店街』がオープンしました。食品スーパー、美容院、電気屋さんから、焼き鳥屋さんやラーメン屋さん、レンタルDVDショップもあります。

「仕事が終わってから、みんなで一杯」ができる居酒屋やパブもあり、「オープン前にもう飲みに行ったよー」と地元の方が本当に嬉しそうに語っていました。この10カ月、こういう場所はまったくなかったのです。

テープカットで商店街オープン!


餅まきの様子。この日は駐車場も満杯です。


遠野まごころネットでは、この商店街の一角に“お休み処”のコミュニティスペース「まごころカフェ(仮)」をオープンします。商店街へ買い物にいらっしゃった方々が一息つけるお茶っ子スペースとして、大槌の様々な団体や事業を再開したい方々と連携をとる場所として、また、自由に使えるパソコンや地域情報を発信する掲示板などを設けて大槌地域の情報共有の場所へと発展させてゆく予定です。

さて、この仮称まごころカフェの初日に、印象深かったエピソードが2つ。

このカフェへ昼頃にいらっしゃった、現在は釜石の雇用促進住宅に暮らすご夫婦が「10か月ぶりに心配していた人に会えた。元気で良かった」と目に涙をためて語ってらっしゃいました。流された家の跡地へたまに大槌に戻ってきていたものの、3月11日を思い出してしまい、なかなか足が遠のき。最近は気分も落ち着き、この商店街オープンの日に久しぶりに地元を訪れたところ、懐かしい顔に再会できたようです。
こういった「集える場所」の日常が少しずつ戻るなかで、繋がりの復旧が次第に進んでゆきます。

そしてもうひとつ、日が暮れた17時ごろ女の子が二人来ました。二人は高校3年生、このカフェの代表の臼澤さんと話す中で、「家族を失った友達が進学をあきらめているんです……」と語ります。どうにかしたいけれど、彼女たちの力では、どうにもできません。また来ます、という彼女たちの未来をより良いものにするために、私たちは活動し続け、皆さんの支援を繋ぎ続けます。この「まごころカフェ」はこれを読んでくださっている皆さんと考え続ける場所にしてゆきたいと思っています。

まごころカフェもバイオリンの演奏で人が集い


みんなが気軽に休憩できる場所にしてゆきます

一歩一歩、こうして目に見えるカタチで地域が再生してゆく中で、個人個人の生活再建や、地域自身の自立できるまでには、まだまだ道のりは遠いです。その課題が顕在化してゆく……今やっと、そのベースができてきたところです。

最後に、備品の運送や運び込み、クリスマスイルミネーションやツリーのセッティング、17日18日のお茶っ子活動とアンケート調査に参加していただいたボランティアの、宮本さん、芝さん、塚田さん、加納さん、飯田さん、長尾さん、久保さん、天願さん、小林さん、篠田さん、どうもありがとうございました。