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6・3 「手紙文庫」第1弾が大槌町内の小学校の仮校舎へ贈呈される

被災地の子供たちに「まごころの本」が届いた! 遠野まごころネットが、4月17日から進めてきた「手紙文庫」の贈呈式が3日、大槌町内の小学生たちの仮校舎となっている山田町の青少年の家で行われた。

臼澤館長(右)から本を受け取る大槌小の児童

臼澤良一館長

手紙文庫の臼澤良一館長(62)は「手紙文庫は通常の図書館とは違います。送り手が、読んでもらいたい本を選んで、その本と手紙に送り手の思いや気持ちを込めたものです。遠く離れた知らない人同士が、手紙と本で繋がる。人と人とを繋ぐ文庫なのです。込められたメッセージの中から心の痛みを共有する。勇気づける力のあるものです」と話し、50冊の本と本棚、江戸川区立上小岩小学校の児童からの手紙を児童たちに贈った。本に添えられた手紙には「日本中の人が応援しています」「私たちにできる事全部やります」「この手紙で少しでも元気になってくれたらうれしいです」 といった心のこもった温かいメッセージであふれていた。プレゼントを受け取った児童たちは大喜び。6年生の小笠原瑠久(りく)君は「解決ゾロリのシリーズが一番読みたいです。手紙を読むのを楽しみしています」と最高の笑顔で話した。新田亮介君も「昆虫図鑑や大昔の生物、ゾロリのシリーズを読みたい。(津波で)本が流されてしまった人がいっぱいいるので、とてもうれしいです」と声を弾ませた。

さっそく本を読む児童たち

臼澤館長は「いつか、本を送ってくれた方々に返事の手紙を送りたい。そして、その繋がり(手紙)を1冊の本にまとめたい」と考えている。3月11日に起きた震災の出来事が風化してしまわないために、これからも「手紙文庫」の活動を全国の人々に呼びかけていく。