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神田葡萄園が復活!

 

神田葡萄園五代目社長の熊谷和司さん(左)とボランティアの木寅健吾さん(右)

明治38年から100年以上もの歴史を持ち、陸前高田市で知らない人はいないといわれるほど昔から親しまれている「神田葡萄園」がジュースの製造を再開しました。この神田葡萄園はまごころネットがボランティア活動をさせていただいた場所で、名物の「マスカットサイダー」は全国的にも支持を受けています。今回の震災で設備が壊れてしまったり、ジュースが流れてしまってしばらくの間営業ができない状態でしたが、今月に入ってからボイラーを試運転させたりと再開に向けて頑張ってきました。そして現在では全ての商品が販売できるようになったわけではありませんが、あのマスカットサイダーを製造できるまでになりました。

 

ぶどう園でボランティアのリーダーとして活動をしていた木寅健吾さん(43)は製造再開について「この日を待っていました。とても嬉しいです」。と笑顔で語りました。木寅さんを始め、多くのボランティアが清掃等に関わった畑は、津波で流れてきた漂流物の片付けが大方済んでいて、ぶどうの木からは小さな花が顔を覗かせていました。秋の収穫が楽しみになってきます。神田葡萄園の5代目社長を務める熊谷和司さん(67)は短い期間しか見ることのできないぶどうの花を満面の笑みで眺めていましたが、「復活したとはいえ『手作り』という感覚を大事にしなくてはならないので、しっかりと一つ一つ本格稼働させていきたいと思っている」と強く語りました。

 

この日から神田葡萄園さんに協力していただき、まごころネット内でもマスカットサイダーを販売させてもらうことになりました。多くのボランティアが関心を持っているマスカットサイダー。それを一度飲もうと多くの人がサイダーを求めてやってきました。 

「陸前高田市を離れて久しぶりに帰ってきた人たちが故郷を感じる貴重な味」どんなに町が変わってもサイダーだけは変わらず、100年の歴史とともに多くの人に愛されます。早く営業が再開し、待ち望んでいる多くの人たちの手にサイダーが渡ることを願うばかりです。

マスカットサイダーはまごころネットでも大好評でした。