遠野まごころネットも協力させていただいております伝統芸能団体・臼澤鹿子踊保存会の事業「岩手県被災地での『神の森』ドロノキ植樹プロジェクト」が、生物多様性アクション大賞2014の復興支援賞を受賞しました。
臼澤鹿子踊(うすざわししおどり)は約400年の歴史を誇る岩手県大槌町の伝統芸能です。東日本大震災で被災したことにより継続が危ぶまれましたが、発災2か月後には大槌の再生と復興を祈願して同町臼澤地区の避難所となっていた「臼澤鹿子踊伝承館」で演舞を披露。現在も活発に活動しておられます。三陸海の盆やまごころ収穫祭など遠野まごころネットのイベントにたびたびご出演いただいておりますので、ボランティアのみなさんもご覧になったことがあると思います。
臼澤鹿子踊は、鹿子頭の白いたてがみのような飾り「カンナガラ」がなびく様が大変美しいのですが、最近、カンナガラの材料となるドロノキを入手することが困難になってきています。
カンナガラにするドロノキは、ある程度の太さと長さがあり、かつ木の中に黒い「す」が入っていないものでなければならないのですが、そういった良質のドロノキが少なくなっているためです。
そこで臼澤鹿子踊保存会では、後世のため、地元の種子でつくったドロノキの苗木を大槌の山に植樹するという活動をおこなっています(遠野まごころネットのボランティアのみなさんにもお手伝いいただいています。ありがとうございます)。
この事業が評価され、今回の生物多様性アクション大賞2014の復興支援賞受賞につながりました。
これまでに植えたドロノキが、天に伸びる「神の森」に育ち、カンナガラに使えるようになるには、あと40〜50年かかります。後世にまで臼澤鹿子踊が伝わっていくことを、そして地域の自然が守られていくことを祈っての、気長な活動です。遠野まごころネットとしても、臼澤鹿子踊保存会のみなさんの取り組みを長く支えていきたいと思っています。
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