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まごころ体験記-私にもできた!伝えたいこと

<まごころ体験記⑧>

私にもできた! 伝えたいこと

東京都小平市  角田 幸

5月中旬に、遠野まごころネットに参加しました。 元々は、このことについて誰かに話すつもりはありませんでした。わざわざ触れ回るようなことではないと思っていたからです。でも、短期間ですが現地で活動して強く思ったのは…「伝えたい!」「つなげたい、ということでした。現地では、まだまだ色々な種類の支援が長期的に必要だということ。そして…私のようにボランティア経験がなくても、アウトドアが苦手でも、女性でも、1人でも、「遠野まごころネットでは大丈夫なことが多い」と感じたことです。

 

だから、書きます。 もし、「行きたい想いはあるし、時間とお金を費やすのはよいけれど、自分にできるかな?」。そんな風に、ただちょっと不安で実行に移せない人がいるとしたら、どんな雰囲気なのか知ることで、不安を軽減できたらよいなと思います。 私は、災害ボランティアに、しかも1人で参加するなんて考えたこともありませんでした。震災以降、自分ができることを考えて、募金したり、被災地にクッキーを贈ったり。 それでもやはり被災地への想いが募り、遠野まごころネットへの参加を決めました。ボランティア保険加入や、踏抜インソールや防塵マスクetc.…。ものものしい必需品のお買い物など、未知なことが多く、1つ1つにドキドキしながら準備を進めましたが、 そんな私でも大丈夫。できました!(保険は地域の社会福祉協議会であっさり加入。必需品は東急ハンズやamazonで入手) ボランティアは自己完結。これは基本。(滞在中の生活や活動時の装備や危機管理etc.) でも、遠野はライフラインに問題がなく、スーパーやコンビニ、飲食店が普通に営業していて、お水も食料も現地調達ができます。宿泊場所は、女性は畳の大部屋、男性は体育館。今の季節は寝袋1つで大丈夫です。お水も電気もあるし、レンジも給湯器も仮設シャワーも洗濯機もあります。つまり…かなり「普通」に近い生活ができるのです。ほとんどの人が、日本だけでなく海外からも、1人で来ていました。年代は20代~60、70代の方まで様々。親子連れもいました。挨拶すると周りの方がルールや活動について色々教えてくれました。すっごく気負って行ったけど…肩の力が抜けました。 活動内容は日々ニーズに応じて変化しますが、私の滞在期間には次の、ようなものがありました。

・陸前高田の水田清掃

・大槌町の家屋清掃

・ブドウ畑清掃

・写真洗浄 ・物資の仕分け

・避難所での炊事手伝い

・まごころ広場

・事務局内雑用 etc.

全国から集結したボランティア

全国から集結したボランティア

ヘドロのかき出しのような重労働以外にも、色々なお仕事があります。定員等の理由で必ずしも希望がかなうわけではないけれど、力仕事は難しい人でもできることがあります。私は今回、物資の仕分け、水田清掃、炊事手伝いに参加しました。 それらの活動を通してはっきりと感じたのは『まだまだ色々な面でみんなの力が継続的に必要だ』ということです。現地でのボランティア活動は、自己責任という面ではどの団体に参加しても同じ。でも、遠野まごころネットは滞在中の生活についてはかなり恵 まれています。そこで出会った方々は年代も職種も様々。でも、同じ想いで来ているので、すぐに打ち解け、学ぶことがたくさんありました。 「行ってよかった。ほんとに、これならまた行こう」と思えました。6月にも再訪して、今度は、趣味と特技を生かし、まごころ広場にお菓子を届けたいと思っています。

「まごころ」をイメージしてつくったハートのクッキー

「まごころ」をイメージしてつくったハートのクッキー

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人気の三色ダンゴ

◆角田幸(かくた・さち) 東京都生まれ、小平市在住。上智大学卒 IT企業勤務。「ル・コルドンブルーにて製菓を学び、時々お菓子教室を開催している。遠野まごころネットへの参加が初めての災害ボランティア。11月生まれの30代。

被災地で配りたいクッキー