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「りんごってどう描くの?」

3月31日(土)陸前高田上長部地区にて絵の教室を開催しました。

その名も「りんごってどう描く?~臨床美術~」

 ボランティアさんの中に京都から絵の先生(通称:おかん)がいらっしゃったので

私たちスタッフが興味を持ち、今回のお話を持ちかけました。

この先生、とっても元気でパワフル!

 

当日はあいにくの雨模様。

「住民の方、来てくれるのかなぁ?」と心配していましたが、

上長部地区にある仮設住宅に車でお迎えに行くと、

2名のおがさんが傘をさしてこちらへ向かって歩いているのが見えました。

 そのうちのお一人は絵手紙の趣味をお持ちの方で、

今回のイベントにたいへん興味を抱いていてくれました。

集まってくださった住民の方は約10名。

さあ、いよいよ絵の教室の開催です。

りんごというと、丸くて、赤くて・・・と囚われがち。

臨床美術では実際にりんごを食べて、触って、匂いを感じて、

脳に刺激を与えながら絵を描きます。

面白いのは「りんご」の感じ取り方が人それぞれだということ。

見方も違うから角度も形も全然違うんですよね。

お父さんも

「なんだか久しぶりにクレヨン持ったな~」

とウキウキ顔でクレヨンを選んでいました。

「私はりんご」

「美味しくなぁれ!美味しくなぁれ!」

と言いながらりんごになりきって色を塗っていきました。

 こうして完成した各々のりんごをみんなで見比べて、

あっという間に絵の教室は閉幕。

「すごく楽しかった!私はすっぱいりんごを表現したのよ」と、りんごの様な可愛らしいほっぺたのお母さん。

そうそう、遅れて、お茶っこをしに立ち寄った方にも参加してもらってみんなでこ~んな作品も!!

磨った墨を割り箸に付けて一人一本、自由に線を足していきます。形のできたところに好きな色を塗って・・・

「何に見える?」

 みんなで決めたタイトルは「狩人」でした。

決められたように描くのではなく、

自由に、無心になって色を塗ることで気分転換になります。

今まで上長部ではあまり地域の方を巻き込んだイベントを開催しませんでした。

いつもふれあい広場を利用する上長部おがさんの会、上長部更生会以外の住民の方が

こうして足を運んでくれたのでこれからも少しずつイベントを開き、

地域の方々で楽しめる交流イベントを企画していこうと思います。

 お越しいただいたみなさん、ありがとうございました!

                             (文 山田江里奈)