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「いいたて雪っ娘」かぼちゃ代理栽培

福島第一原発の事故の影響で、地元では育てられなくなった「いいたて雪っ娘」かぼちゃ

その種の保存を目的に行われる遠野での「代理栽培」にあたり、

6月1日、綾織地区にて「いいたて雪っ娘」のタネ植え作業がありました。

当日朝、まず市内の山林で馬の放牧育成をしている踊鹿馬事苑さんに伺いました。

目的は栄養豊富な馬の糞の堆肥を採取するためです。

オーナーの白岩さんに案内されて森の中へと歩いて行くと、

あちらこちらで馬たちがのんびり散歩したり、草を食んでいます。

堆肥を提供して下さった白岩さん

 

この小山全体が馬の糞を数年熟成させた堆肥。

森の中でこんもりとした小山を発見。じつはこれがすべて馬の糞に由来する良質な堆肥です。

それをみんなで掘り崩し、袋へと詰めていくのですが・・・・

掘っていくと次々と出てくるのがこちら・・そう、カブトムシの幼虫です。

 

この堆肥は幼虫たちにとってもごちそうなんですね。

15袋ほどの堆肥を採取する間に、並行して、なんと150匹を超える数のカブトムシの幼虫たちも

「採集」してしまいました。

この幼虫たち、白岩さんのご好意ですべて譲っていただき、

まごころネット事務局へ持ち帰りました。今後、生活支援チームなどと連携し、役立てられる予定です。

 

堆肥を軽トラックに積み込み、綾織地区の「味蔵」というラーメン屋さん裏手の耕作地へと移動。

植え付け予定地に堆肥を撒きました。

 

堆肥をまいた後はトラクターの出番。あっという間に耕されました。

 

続いて畝作り。鍬や鋤を手に、交代しながら作業を進めました。

するとそこへ見覚えのある方が飛び入り。遠野まごころネットの多田理事長です。

多田理事長もひととき、ボランティアの皆さんとともに汗を流しました。

 

畝を作ったあとは「マルチ掛け」と呼ばれる作業。黒いビニールで畝を覆っていくものです。

 

さらにそこに約60cm間隔で穴を開けていきます。

 

そしていよいよタネの登場。これが「いいたて雪っ娘」の貴重なタネです。

一粒ずつ浅く埋め、その上にそっと土を載せます。

 

この日はおよそ300粒ほどを植えました。

 

参加されたボランティアの皆さん、おつかれさまでした!

ありがとうございました。

なおその後、順調に発芽して成長し、下のスライドのような状況になっています。

今後も収穫へ向け、慎重に見守っていく予定です。

すでに、「うまく実ったら試食会を兼ねたBBQをやろう」、などという声も上がっています。

楽しみですね!

 

(取材 映像班)