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海外からのボランティアさん続々!

夏休みシーズンの7、8月にはたくさんの外国人ボランティアさんが遠路はるばる来てくださり、まごころネットは国際色豊かです!皆さんの一言をご紹介します。

 

Alessandro  21歳 イタリア (写真 右から4人目)

日本の文化に興味があり、ベネツィアのCa’foscari大学東洋言語学科で日本語を勉強しています。大学で日本人の友人がまごころネットの話をしてくれたのでここのことを知り、大学の仲間と一緒に来ました。日本に来たのは初めて。被災地を自分で見てみたかったし、被災者と話してみたい、自分ができることをしたいと思いました。4日間滞在し、お茶っこ、ハーブの郷、まごころ農園などに参加しました。実際に被災地を見たことは報道された写真やTVで見るのと比べてずっと強い印象を受けました。日本人は強いと感じました!それに、被災地にはいろいろな国からボランティアが来ているのには感心しました。素晴らしい経験ができました。

 

Elizabetta 47歳 イタリア (写真 左から3人目)

ベネツィアのホテルで働いています。11歳の時日本語に初めて接してとても興味深いと思ってから、日本文化が大好きです。例えば、源氏物語と雨月物語が好き。日本に来たのは今回が初めて。日本人の優しいところはとても良いと思いました。これまで、スロベニア、ドイツでボランティアをしたことがあります。ここで印象的だったのは、農園に行った時、津波で流れてきた3粒の籾が芽を出し、米が実ったという話を聞いたこと。また、被災した老人が農園で田んぼの世話を一生懸命しているのを見て感動しました。

 

Keishnaswamy 45歳 / Easwari 40歳 / Snehaa 12歳 インド

香港に住んでいます。エンジニアの仕事で船に乗っているのでこれまで日本に何回も立ち寄ったことがあります。今回、家族で東北に来たのは妻の発案です。妻は公衆衛生学を勉強したのでボランティア活動に興味があり、これまでに中国の四川省やケニアにも行きました。私は仕事のため時間が取れないと思いましたが、妻が強く勧めるので仕事を何とか調整して来ました。まごころネットのことは香港の友人が昨年参加したので知りました。物資倉庫、釜石での清掃活動、陸前高田での朝市など色々なことに参加しました。私たちは日本語を話しませんが、今日は英語ができる人に会って話ができました。家を流されてしまったと教えてくれたのです。それを聞いて私も泣いてしまいました。ここではとても良い経験をしました。ぜひまた来たいです。もしかしたら娘を一人で寄越すかもしれません。次回は日本語を少し話せるようにして来たいです。

 

Marnie 43歳 アメリカ 

兵庫県で高校の英語教師をしています。大学で日本語を勉強したきっかけは彼氏(今の夫です)が日本語のクラスを取るといったから。東京や大阪に住んだこともあります。この頃は日本とアメリカを行ったり来たりの生活です。震災が起こる前から、東北の文学(太宰治、宮澤賢治、井上ひさし等。日本語で読みます)が好きだったので東北には関心を持っていました。まごころネットでの活動は昨年の5月が初めてで、昨年7月には17歳と13歳の息子も連れてきました。当時は炊き出し、瓦礫片付け、側溝の清掃などをしました。今回、印象的だったのは吉里吉里で木を切ったこと。森の中での作業は楽しかったです。ここにはまた来ます。これからはボランティアの人が減ってゆくでしょうが、私はこの土地を忘れずサポートしていきたいです。次に来るまで、日本の運転免許を取っておこうと考えています(国際免許は制限があって不便なので)。車が運転できればここでもっと役に立つと思います。

 

 Renata 43歳 イタリア

ここに来る前までスペインに住んで、スペインとアジアの交流促進のために政府の機関でプロジェクトコーディネーターとして働いていました。11歳、8歳、5歳の子供は今、イタリアの祖父母のところで夏休みを過ごしています。日本と関わるようになったきっかけは、あまり人が勉強していないことをやってみようと大学で日本語を勉強したことです。私は日本人とはとても近い感じがして、うちに帰ったみたいな懐かしい気がします。前世は日本人だったかもしれませんね。遠野に来たのは初めてですが、まごころネットのことは昨年から知っていました。Facebookやウェブサイトを見ているし、東京で講演会に参加したこともあります。今回、被災地での活動にはいろいろ参加しました。一番印象的だったのは「足湯」です。仮設住宅のお年寄りや子供と接することができ、自分や自分の家族がその立場だったらと考えさせられました。現在、被災地の状況は震災直後とは変わってきていると思います。瓦礫の片付けのような見てわかることは減ってきた。これから時間がたつと支援はもっと減って行くと思います。でもまだ人の心の中には悩みや問題があって、それは目に見えないことなので難しいですね。ここでのボランティア活動は大変なことではなく、魅力がたくさんあります。いろいろな人に出会えるし、遠野はきれいな所で観光も楽しめます。そういう所をもっと多くの人に知ってもらったら良いですね。

 

Christian 62歳 フランス

日本には20年以上前にビジネスで来て以来、何度も来ています。東北の被災地に初めてボランティア活動をしに来たのは昨年の7月です。日本人の妻と夏休みに旅行しようと思っていたので、できることを何かしたいと思ったのです。初めは石巻で2回、それから遠野まごころネットに来るようになり今回2回目になります。瓦礫の片付け、森林での作業や、倉庫で重いものを運んだりしました。力を使って働くのが好きです。日本語があまり話せなくてもできるし、重労働をすると、役に立っているように感じるから。でも地元の人と触れ合うこともできたら良いだろうなと思います。

 

Angi 32歳 アメリカ

沖縄で英語を1年8か月教えていました。日本に来ようと思ったきっかけは、仏教に関心があったからです。震災が起こったときは沖縄にいました。それからずっと東北に来たいという気持ちはあったけれども、日本語が話せないのでなかなか決断できず、今まで来られませんでした。英語教師の仕事を終えてこれからアメリカに帰るので、その前にと思ってここに来ました。被災地のことは写真では見ていたけれど、実際に建物がなくなってガランとした様子は、その場で見てみると信じがたいような衝撃がありました。まごころネットでは農園で花を植えたり、カキの養殖、夏祭りなどに参加しました。たくさんの良い人に出会って、楽しく過ごすことができました。ここに来る前は、楽しいことは期待していなかったのですが。来て良かったと思います。

 

Odile 77歳 フランス

日本に初めて来たのは20年前。広島に毎夏に通って原爆供養塔の清掃を続けてきました。それから、仏教を勉強するために福井県の寺をよく訪れていました。大震災が起こって東北でボランティアをしようと思った時、盛岡の寺に行き、まごころネットのことを紹介してもらいました。パリにいる日本人の友人はみんな「なんで行くの」と驚きます。日本にはボランティアの文化はまだあまりないですね。でもまごころネットではたくさんのボランティアの人に会えました。こうして一人で日本に来ることは娘も心配していないですよ。私はとても丈夫なの。食事は健康的なものを取るようにしているし、頭と体を鍛えていますから。ここで良い経験をすると若くなりますよ。たくさん何かを得て元気になります。これまでにここではいろいろなことをしました。お祭りの駐車場係とか、冬の雪かきとか。陸前高田での丸太の皮むきは大好きでした。被災地はいろいろなものが流されてしまって、仕事がない、街がない、この先どうなるかがわからない、希望がない、大変です…。今回は被災者のメンタルケアをしたいです。以前ボスニアでメンタルケアの活動をしたことがあるのです。パリから糸と手芸の見本を持ってきているのでそれを使って何か作ろうと思います。

(文・写真 飯嶋朋子)