- 遠野まごころネット - https://tonomagokoro.net -

ジャジャーン!!!「はーぶの家(仮称)」完成披露竣工式!10月中に正式名称を決めたい・・・・公募でアイデア求ム!!!

はーぶの郷に「はーぶの家(仮称)」が現れた!今回は知っているようで知らないプレハブの設置から今月16日に行われた竣工式までを紹介。そこにははーぶの家に携わる多くの人の姿があった。

 まずは、はーぶの家(仮称)ができるまでをダイジェストでどうぞ!

  まず最初は、土台の丸太を埋めるために穴を掘る作業から始まる。「石が多く、一緒に作業してくれたボランティアは大変だったと思う」とスタッフのT・Sさん。重機で掘り起こすだけでなく、人の手で丁寧に作業を進めていった。9月13日、静岡県沼津市から20時間かけてキューブハウスと呼ばれるプレハブが運ばれてきた。一つ一つクレーンでトラックから降ろし、基礎土台に合わせて微調整を行う。そしてこのキューブ型のプレハブが全て繋がって、はーぶの家(仮称)の完成である。

 

そして9月16日(日)、「はーぶの家(仮称)」の竣工式が執り行われた。大槌町の住民約50名ほどが集まった。いつもはーぶの郷で見る顔の方や、近所にお住まいの方、中には小鎚や吉里吉里からお越しの方もいた。

大槌町の碇川豊町長からの挨拶や、はーぶの郷の地主である三浦一秀さんに表彰状が送られた。

     

大槌町の花「ツツジ」の記念植樹に続き、餅まきの時間になると、待ってましたと言わんばかりに席を立ち始める。さっきまでかぶっていた帽子を受け皿代わりに手に持ち、はーぶの家(仮称)から撒かれる紅白の丸餅やスナック菓子を拾った。小さな子どもたちも上から降ってくる餅を走って拾いに行く。大人も子どもも「あっちだ!」「ほれ!」「とれたよ~!」と、にぎわいを見せた瞬間だった。

                

 式典が終わり、出来立ての釜石ラーメンに焼きそば、たこ焼き、フランクフルト・・・・・・暑さを和らげるかき氷などの炊き出しがふるまわれた。何杯もおかわりする子どもたちの姿も。大人気の釜石ラーメンは、一度に数量がつくることができないため、順番待ちは必須!「釜石ラーメンはあっさりしていて美味しいんだよ!」と、席でラーメンの出来上がりを待つお母さんが教えてくれた。

                

地元、上亰鹿子踊 (かみよししおどり)の皆さんによる鹿子踊りが行われた。はーぶの家(仮称)に魂を込めた入魂の踊りの披露も。「踊って、見て、覚えて、伝えて・・・・・・」約350年も受け継がれる上亰鹿子踊が、はーぶの郷を神聖な空気で包み込んだ。「上亰鹿子踊 が見たくて」と言って足を運んできた方もいた。はじめて鹿子踊りを見たというボランティアも「わぁ!」と思わず声を出す。活きのいい鹿子の迫力に、一同目が釘付けになった。

          

東北ケアの方々によるジャグリングや歌のパフォーマンスでは、子どもたちも参加!客席から笑い声が聞こえてくる。大人も手拍子や身体を動かす様子が見受けられ、竣工式は盛況のうちに幕を閉じた。

 

 

はーぶの郷は大槌町姥ヶ沢地区、大槌川を少し上って行ったところにある。現在までの取り組みとして、名前の由来になったミント系のハーブ他、色とりどりの切り花を育てている。「ここは震災前から草だらけの藪だったんだ。だから今、こうして人が集まって開拓して、にぎやかになって、大地も喜んでいるよ」と、この近くに住まわれる方から話を聞いた。この方は、姥ヶ沢地区の隣、前段地区の方で奥さんとお孫さんと一緒に竣工式に来てくれた。そして話は続いた。「すごくいい場所だなぁ。大槌町も、この近くの仮設も子どもの数が少ないんだ。ここが子どもたちの野外活動場所になって、みんなが集まる場所になったらな・・・・・・」そう言いながら一緒にいた孫を抱きあげた。横を流れる綺麗な大槌川では、水遊びはもちろん、カヤックも楽しめる。そよ風に揺れる花を眺めながらピクニックもいいだろう。おじいちゃんやおばあちゃんにとっての「孫を連れて行きたくなる場所」になるのも面白い。

      

因みに「はーぶの家」は仮称。正式名称は10月中に公募で決める予定だ。

この家が、なにかをスタートするためのきっかけになる。無限の可能性を秘めたはーぶの郷は、人それぞれの創造でますます進化していく。

(取材班 山田エリナ)