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大阪府立大学 学生有志による被災地支援団体 OPU for 3.11ネットワークの取組み

大阪府立大学で精力的に復興支援活動を行っている被災地支援団体OPU for 3.11から、 2012年11月2日~4日に行われた学園祭とサンタ基金の募金活動について報告が届きましたのでご紹介します。

 

こんにちは。以前にも私たちが夏に大船渡でボランティアさせて頂いた記事を読んでくださった方々もいらっしゃるかもしれませんが、私たちは大阪府立大学の学生有志による被災地支援と地域防災の活動をしておりますOPU for 3.11ネットワークという学生有志団体です。 日頃、大学内にとどまらず幅広く活動しており、遠野まごころネットさんとも協力しながら様々な取組みをさせて頂いております。

今回は夏のボランティアに引き続き行っております、被災地支援の取組みについてご紹介させて頂きます。

■大阪府立大学第64回白鷺祭にて、模擬店とフリーマーケットを出店しました!

大阪府立大学の秋の一大イベント「白鷺祭」。 この学園祭では、毎年「メインテーマ」が掲げられ、様々な団体がこのイベントに向かって準備を行います。 今回のテーマは「Link×Ring」。 これは「白鷺祭が、大阪府立大学の学生さんや、教授さん、来場者さん、そしてその他多くの白鷺祭に関わっていただいている方々の間にある結びつきが強まるような機会となってほしい」という想いが込められている言葉だそうです。

そんなテーマを掲げた学園祭で、私たちも「岩手の想いを大阪のみなさんと繋ぐ」という想いを込めて、模擬店とフリーマーケットを出店致しました!

模擬店は「東北復興 海鮮炭火焼」!直接岩手で知り合った漁師さん・市場の経営者の方からイカ・ホタテ・サンマを取り寄せ、炭火焼にして売りました!

 イカ・ホタテ:鮮魚シタボ、サンマ:三陸とれたて市場

フリーマーケットと同時に、様々な東北の手作り品を売りました。

 負けないゾウドレスタオル 刺し子ゴム・シュシュ復興まつ子瓦Re:KEYHOLDER刺し子コースター、 浜のミサンガ (このミサンガも三陸とれたて市場の方から送っていただきました)などなど・・・

海鮮炭火焼は、3日分が、なんと!2日目のお昼には売り切れてしまいました!!目が回りそうな忙しさでした。ほとんどのお客様はまず、おいしそうなにおい・もうもうと立つ煙にこちらを振り向くと食材の大きさに驚き、「え、いくらなん??」。「300円です」、学園祭では少し高めに設定されたその値段を答えても、「この大きさで!?」と財布を出して買ってくださいました。ここから私は、「岩手の海産物の価値」と、「食という文化の可能性」を強く実感しました。

フリーマーケットでは、「東北の方の手仕事品です」とお声掛けすると振り向いてくれ、興味を持ってくださる方が多かったです。そしてデザインも素敵なものばかり、私たち売る側も、商品一つ一つに愛着を持ってお客様におススメすることが出来ました。 同時にバルーンアートができるメンバーがいたため風船をプレゼントする代わりにサンタ基金の募金もお願いしていたのですが、小さな子供たちがお金を手にし、募金箱にお金を入れてくれる姿はとても心が温まる光景でした。

 そんな中、とても印象的だったのが、中学生の女の子が浜のミサンガを買って行ってくれた話です。一つ1100円、中学生にとってはかなり大きな買い物ですが、「これを買うと、東北の人のためになるんだよね?」そう言って買って行ってくれました。

そしてこの模擬店とフリーマーケットの売り上げ、合計52,143円は「サンタが100人やってきた!」プロジェクトのサンタ基金に寄付させて頂きました! もちろん手仕事品の売り上げも納めさせていただきました。

私たちは、この活動を通して少しでも「岩手の想い」を大阪の方に「繋ぐ」ことが出来たのではないだろうかと感じました。今回のお店に訪れてくれた方の中で、東北の今、そして自分たちに出来ることを再認識してくれた方がいらっしゃったら、言うことはないなと思います。「想いを繋ぐ」、「人と人とを繋ぐ」ことに、より一層活動的に取り組むきっかけとし、今後も積極的に動いて行こうと考えています!

東北の「価値」とはなんてすごいパワーを持ったものなのでしょうか。 炭火焼に「あぁ美味しそうやな・・・」 手作り品に「かわいいなぁ、めっちゃ綺麗やなあ」と感じるその想い、 なぜか?という理由の前に「ただそう感じる」ということ。 これが、作る人と見る人の間に生み出される、すごいパワーを持っている「価値」だと思います。 たくさんの人々に、そんな魅力いっぱいの東北文化、人々を感じ、「出会って」もらいたいです!

 

■学内でのサンタ基金の募金活動 学祭での模擬店に留まらず、毎週木曜日に大学で開催されている地域の方々+学生対象の公開講座の授業開始前、授業後にみんなで声を出しながら募金活動をしています。 最初はご年配の方々が募金してくださるかな、というイメージだったのですが意外にも(?)多くの学生たちが募金してくれました! 「少ないですけど・・・」 「小銭でもいいですか?」 と小額かもしれませんがたくさんの学生たちが小銭を入れていってくれる姿を見て心があったかくなりました。 学生も捨てたもんじゃないな!と実感した瞬間でした。

 地域の方々のご協力もあり一日で2万円以上の募金が今週は集まりました。 あたたかい声もかけてくださり本当にありがたい限りでした。

また、先日から大学生協の一区画に遠野まごころネット主催の「サンタが100人やってきた!」プロジェクトの募金箱を設置させていただいています。 それは、大阪府立大学生の多くが利用する生協に募金箱を設置することで、プロジェクトの存在を知らない多くの人に支援していただけると考えたからです。 生協に行く度に、募金箱にお金を入れていただいている姿を見かけます。こんなにも、東北のことをまだ思ってくれている人がいる。そう思うと、とても嬉しくなります。プロジェクトの趣旨にも書いてあるように、震災の記憶は風化しつつあります。関西に住んでいる私たちは、現在、あまりメディアを通じて東北の現在の様子を知る機会はなく、震災以前と変わらない生活をおくっています。「震災は忘れてはいけない!」というメッセージがこの募金を通じて伝わればと感じています。そしてたくさんの岩手の方々に私たちの想いがつまったクリスマスプレゼントが届くことを願っています。

このように遠い大阪からも「何かできることはないか」という思いを持ちながら日々活動している方々がたくさんいらっしゃいます。被災地へ足を運ぶことだけがボランティアではない。行くことができなくてもここからできることはたくさんある。私たちはこういった思いを抱き、毎日活動しています。 小さなことかもしれませんがそれが積み重なっていくと大きなものに、そして人と人が繋がればより大きなものに。

私たちはこれからも被災地、被災者に寄り添えるような活動を行っていきたいと思っています!

     

 

(大阪府立大学OPU for 3.11ネットワーク 竹林夏帆 丸谷千裕 原元由貴)