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《投稿》手打ち蕎麦、焼き芋にバグパイプ演奏も楽しみました。〜大船渡・佐野地域公民館「収穫祭」〜

11月25日(日)、佐野地域公民館(大船渡市赤崎町)にて地域の収穫祭が開かれました。

佐野は大船渡湾に注ぐ盛川の河口付近に位置し、幹線道路沿いの低地にあった公民館は津波により被災しました。現在の公民館は、以前の場所から幹線道路を挟んで坂を上がった小高い場所に、プレハブで建てられたものです。

この地域には「げんき農園」という共同の畑があり、数年前から地域住民の方々が農作業を楽しみ、毎年秋には収穫祭を開いて穫れた作物を皆さんで味わってきました。

 昨年は大震災によりこの収穫祭を行うことができず、今回は震災後初めての開催です。

げんき農園で収穫したサツマイモ、蕎麦を皆さんで味わう地域の催しに、まごころネットはチャリティバザーという形で参加することになりました。また、バグパイプの演奏家の方もまごころネットを通じて参加してくださることになりました。

当日の朝、公民館備え付けの地域放送で収穫祭の開始がアナウンスされると、続々と住民の方がやってきました。晩秋とあって、この日もだいぶ空気が冷えこんでいましたが、地元のお父さんがサツマイモを焼く火のまわりはぽかぽかです。火のそばで暖を取りながらおしゃべりを楽しむ姿も見られます。

 

チャリティバザーでは、公民館の中も外もフル活用して冬用衣料品、日用品、食品などが並びました。クリスマスを1か月後に控え、サンタやトナカイ姿のボランティアも大活躍。この日のバザーの売り上げは、佐野地域公民館の運営資金として寄付されました。

 

お昼に行われた蕎麦打ち大会には地域の方々が大勢集まり、部屋はぎっしり満員。参加者は40人を越えたでしょうか。この日使われた蕎麦はげんき農園で収穫されたものです。農園では今年初めて蕎麦の栽培を試みたところ、良い出来だったそうです。蕎麦打ち講師は日頃市の休石昭一、璀子さんご夫妻。参加者は5-6人のグループに分かれ、蕎麦粉をこね、延ばし、細く切っていきました。悪戦苦闘の末に何とかできあがったお蕎麦は歯ごたえもよく、大変おいしかったです!

 

 

 

お蕎麦を味わった後は、公民館はミニコンサート会場となりました。

バグパイプ演奏は東京からいらした近藤治夫さん、髙山ももこさん。会場には何種類ものバグパイプが並べられ、解説を交えつつ、それぞれのバグパイプを使っての演奏が披露されました。実物に接する機会がめったにないものなので、佐野のお父さんお母さんたちもボランティアも興味津々の様子で、素朴な音色を楽しみました。

 

大震災が起きて改めて感じたコミュニティの大切さ。

震災で一時は中断したものの、こうして地域の行事を復活させ、地域住民どうしの交流を図っている佐野のお父さんお母さんたちに接し、頼もしさを感じた一日でした。

 

(投稿 飯嶋朋子)