津波による壊滅的な被害を受けた大槌町では、全壊や流出をまぬがれた地区の家屋でもほとんどが、床上や床下浸水、敷地内へのガレキの流入などで、このままでは生活ができない状態になっています。遠野まごころネットでは、地域住民のニーズに応じ、連日多くのボランティアを派遣しています。
この日は、岩手・花巻市の富士大学準硬式野球部の有志15人が参加してくださいました。あいにくの大雨の中、全員がずぶぬれになりながら、床下にたまった泥のかき出しや、庭の清掃などを熱心に行ないました。昨秋のリーグ戦では準優勝した同大ですが、優勝を狙った今春のリーグは震災のため中止。「それなら、被災地のためのボランティアをしよう」という高橋直樹監督(40)の呼びかけに、選手たちも進んで協力を申し出て、この日の活動となりました。地元・遠野市出身で主務の栃木尚志君(4年)は「練習よりずっと大変な作業でしたが、それ以上の大切なものを経験できました」と満足そうに振り返っていました。