東日本大震災の津波に乗ってどこかから流されてきて、大槌町安渡(あんど)の菊池妙さんの家の跡で芽吹き、逆境を乗り越えて実った奇跡の米「大槌復興米」。妙さんから種籾を託された遠野まごころネットでは、大槌復興米を大槌町の新たな産物にそして地域の復興のシンボルに育てようと、ボランティアのみなさんや地元のみなさんと栽培をおこなってきました。プロジェクト開始から8年目となる2019年の栽培の模様です。
参考:栽培6年目の歩み・栽培7年目の実り
〇5月1日(水)
今年も遠野市綾織の綱木家の皆様のご協力のもと、大槌復興米を育てていきます。
4/27(土)に種まきをした大槌復興米が、少しずつ芽を出しました。
令和元年の初日5/1(水)、綱木家のみなさんと一緒に、温めていた育苗トレーをビニールハウスに移動する作業を行いました。成長が進んでいるトレーは、苗が青く伸びていました!トレーを並べたあとは、全体的に苗が青くなるまでシートをかぶせ、田植えまでビニールハウスの中で育てていきます。
〇5/26(日)
いよいよ田植えです。田植え機はなんとGPS機能付き!
この日は天気も良く、風が気持ち良い一日でした。
雨量や気温など心配な天候が多いですが、どうか無事に育ってくれるよう祈るばかりです。
〇9/26(木)
おかげさまで順調に育っています。
〇10/18(金)
待ちに待った稲刈りが行われました。
風の少ない穏やかなこの日、田んぼの近くではパラグライダーをしている人もいました。
雨風に負けずに頑張って育った復興米が、今回も綱木家の皆様のご協力のもと、ぐんぐん刈り取られ、この時期ならではの稲刈りのにおいが瞬時に一面に漂いました。
綱木家の皆様、今年もありがとうございました!
大槌復興米、これまでの歩み
◯2011年
・3月11月、大槌町安渡の菊池妙さん宅に種籾が津波に乗って流れ着く。
・11月、大槌町安渡の自宅跡で3株の稲が実っているのを妙さんが見つける。
◯2012年
・春、大槌町のまごころの郷第二「まごころ農園」で栽培開始。
・秋、5.4kgの種籾を収穫。
◯2013年
・春〜、大槌町の水田で規模を拡張して栽培。秋、387.5kgを収穫。販売も開始。
・DNA鑑定(武蔵野まごころ連の皆様のご支援で実施)で品種が「ひとめぼれ」であることが判明。
◯2014年
・春〜、遠野市綾織の綱木様の水田で栽培。秋、12トンを収穫。
・秋〜、障がい者自立施設「まごころ就労支援センター」の商品として販売開始。
・11〜12月、JAL国内線ファーストクラスの機内食に採用される。
◯2015年
・2月、ソーシャルプロダクツ賞を受賞。
・2月、大槌町と遠野市の小学校に給食用米として寄贈。
・春〜、遠野市綾織の綱木様の水田で栽培。秋、4.5トンを収穫。
◯2016年
・3月、JAL国内線ファーストクラスの機内食に再び採用される。
・4月、東京・日本橋の「わたす日本橋」様のメニューに採用される。
・4月、熊本地震被災地に支援物資として1.6トンを寄贈。
・5月、釜石市の老舗・藤勇醸造様で味噌の材料としていただけることに。
・8月、尚美学園大学の皆様が川越百万灯祭りでお団子とドーナッツを販売。
・9月、東京・お茶の水女子大学附属小学校で給食として提供。
・10月、尚美学園大学の皆様が学園祭でお団子と焼きおにぎりを販売。
◯2017年
・5月、朝日新聞(岩手版)の「3.11その時そして」で連載。
・6月17日、「たえの酒」「藤勇十割糀みそ」発表。
〇2019年
・3月、大槌復興米を使用したオリジナルビール発売開始。
大槌復興米に関するニュースはこちらから
【お問い合わせ】
遠野まごころネット本部事務局
電話:0198-62-1001
FAX:0198-62-1002
tonomagokoro@gmail.com
こちらのお問い合わせフォームもご利用ください。