音楽プロデューサーつんく♂さん(42)率いる人気バンド、シャ乱Qと元モーニング娘。の藤本美貴さん(26)が18日、大槌町の赤浜地区など2つの避難所を訪れ、被災された住民約300人を慰問した。
つんく♂さん自らが進行役を務め、赤浜地区の名所にちなんだ「ひょっこりひょうたん島」や、「上を向いて歩こう」「 シングルベッド」などの名曲を披露した。さらに、詰め掛けた被災者のみなさんに持参した特製のキャラメルを配った後、サインや握手などで住民を励ました。
一行には、宮古市出身の新人演歌歌手・愛かなえさん(18=本名・盛合奏恵)が帯同。愛さんは、宮古水産高3年だった昨年7月に全国カラオケスタジオ大賞で優勝。今年1月に「名も無き花のように」(みちのくレコード)で現役女子高生演歌歌手としてデビュー。さらに5月からは上京してメジャーデビューを目指していたが、 震災でおじ2人、高校の同級生と後輩が亡くなったことで、宮古市のFMラジオでボランティア活動を続けていた。
避難所では「私もみなさんと同じ気持ちです。一緒に乗り越えていきましょう」と神妙に話した。
つんく♂さんらは、夜には遠野市に移動し、遠野まごころネットの宿泊となっている事務局横の体育館に駆けつけ、この日宿泊予定の約150人のボランティアを激励した。被災地の避難所や施設を芸能人や有名人が訪れるのは、決して珍しくはないが、全国から集まったボランティアたちを励ましてくれるのは、まごころネットで は、6日の朝礼に藤原紀香さん、大黒摩季さん、武蔵さんが参加して以来。今回の大震災では、極めて異例だ。つんく♂さんは「みなさんの活動のおかげで、復興が進んでいます。やれることをやっていきましょう。」と述べたのち、「がんばるぞ!」の掛け声をかけ、ボランティアとともに拳を振り上げた。藤本さんも「被災地に 訪れたのは初めてでしたが、復興に向かう人たちの力強さを感じました。一緒にがんばっていきましょう」と励ましの言葉をかけると、体育館を埋めたボランティアたちから、大きな拍手がわき起こった。