遠野まごころネットの誇る“ソンガーシングライター”こと、千葉和(なごみ)事務局長(47)が、東日本大震災で被災した故郷・岩手へのほとばしる熱い思いを込めて作詞作曲した新曲「この空の下~復興への祈りを込めて~」が完成。このほど、連日ボランティア約150人が寝泊まりする総合福祉センター体育館で、コーラス部分のレコーディングが行われた。6月中にスタジオ録音を行い、別録の楽器演奏、そして今回のコーラス部分を付け加え、7月から岩手復興支援チャリティーCDとして、1枚1000円で当ホームページを中心に大々的に発売する。
まごころネットが誕生する前日の3月26日から、壊滅的な被害を受けた被災地を奔走してきた千葉事務局長は「ずっと各地を回りながら、数々の人たちと出会った中で感じた気持ち、魂、想いを全部入れました。ボランティアは心の種まき。目に見えない力は必ずつながると信じています」と話した。中学時代からギターと歌作りを始め、これまで作詞作曲した歌は約100曲! 海外放浪生活などを経て、20年前から遠野に定住。農業を営みながら、友人たちと結成したデクノボーブラザーズのリーダーとして06年には「デクノボー宣言」、昨年も「森のコビトたちの歌」という自主制作CDもリリースするなど、遠野の芸能界では知る人ぞ知る有名人だ。今回も日々のボランティア活動の中で、心に浮かんだフレーズをノートに書き留め、音楽の神様が与えてくれるインスピレーションを感じた瞬間、マイカーの中でギターを片手に30分で作り上げたという。
一見コメディアン風な外見とは対照的に、尾崎豊を思わせる美声で歌い上げる旋律は、悲しいまでに感動的。コーラスに参加したボランティアから、すすり泣きが漏れるほどの美しい名曲に仕上がった。お世辞はまったく抜きで湧き上がる絶賛の声にも「出来栄え? みなさんに聞いてもらって評価してもらいたい。ただ、できるだけ多くの人と一緒に歌えるような曲をつくりました。日本中、世界中の人たちにも口ずさんでほしいですね」と細い目を細めた。全国のマスコミ、音楽関係者のみなさん! 前代未聞の震災ボランティアミュージシャンのメジャーデビューへ! ご協力をお願いします!
「この空の下~復興への祈りを込めて~」 作詞・作曲・歌 千葉和
時計の針が止まっている
あの日の記憶とどめるように
失ったもののその大きさに
立ち尽くし風が舞う
心の奥に閉じ込めた痛みを
とりのぞくことはできないけれど
今の自分のこの想いを
精いっぱい伝えたい
同じ北のふるさとに
生きてきた俺たちがここにいる
一人じゃない
つながっている
信じている
この空の下
ずっと昔の話じゃない
どこか遠くの話でもない
多くの命 眠るふるさとに
風が吹き抜ける
今はとても苦しいけれど
とても辛いけれど
それでも今を生きているあなたへ
この歌を届けたい
愛し北のふるさとを
思い続ける仲間がここにいる
一人じゃない
つながっている
信じている
この空の下
同じ北のふるさとに
生きてきた俺たちがここにいる
一人じゃない
つながっている
信じている
この空の下
同じ空の下