4月24日(火)、宮城県山元町のボランティアセンターに物資班 菅野・藤井の2名で椅子の引き取りに伺いました。
その際に見た光景の写真や個人的な感想をここに記します。
山元町は、宮城県沿岸の町としては最南部にあり、福島県相馬市と県境を接しています。
山元町のボランティアセンターでは常駐のスタッフ2名と一般ボランティア3名のわずか計5名で活動していました。
皆さんは、普門寺というお寺で寝泊まりしており、さらに、被災して半壊した普門寺の住職さんの自宅をブルーシートなどで応急修理し、そこを「山元町 おてら災害ボランティアセンター(通称「テラセン」)として活動拠点にしていました。
宿泊所になっている普門寺と住職さんの自宅「おてら災害ボランティアセンター(通称:テラセン)」
周りの景色を見渡すと、本当に何も無くなっていて、人影のほとんどない町です。
岩手の沿岸被災地と比べて大きく異なるのは、重機の姿がまるで見えないということ。
時間は止まっていました。
あたりを吹き抜ける風の音と、風に煽られて時折舞い上がる砂塵だけが、わずかに動きを感じさせます。
あとは、ところどころに無造作に山積みされたガレキが、静かに存在感を発しているだけです。
正直なところ、岩手の沿岸被災地と比べておよそ半年以上は復旧が遅れているように思えました。
再生への希望が見える、というよりも、愕然と立ち尽くしたというのが率直な感想です。
そうした中でもがんばってらっしゃる「テラセン」の皆さんには心から敬意を表します。
遠野まごころネットとして、今後も力になって行きたいと思っています。
(写真・文 物資班 藤井一慶)