2012年5月6日、茨城・栃木両県において、過去にほとんど例のない規模の竜巻が発生し、猛威をふるいました。この竜巻により各地で死者・負傷者・家屋の全半壊などを含む多大な被害があり、遠野まごころネットは直ちに支援活動へ向けて動き出しました。
竜巻発生翌日の5月7日には遠野まごころネットスタッフが茨城県つくば市、栃木県真岡市へ、8日には栃木県益子町へ入りました。
竜巻の通り道となった地域では、木造家屋が暴風で破壊され、また、電柱が根元から折れたり、電線が頭上まで垂れ下がるなどしており、大変危険な状態でした。
その後、現地との調整の結果、茨城県つくば市と栃木県益子町で遠野まごころネットが支援に参加することに決まり、5月11日には遠野より派遣された支援部隊6名が到着。東京など各地から駆けつけた遠野まごころネットのボランティアらとともに5月20日まで、瓦礫撤去、家屋整理、ボランティアセンターでの受付業務などの活動を担いました。
実際に活動してみると、災害発生直後の初期段階では、現地はかなり混乱しており、けしてすべての活動がスムーズに行えたわけではありません。
それまで経験したことのない突然の大災害に直面し、混乱している現地ボランティアセンターと、遠野まごころネットのような災害時の支援活動ノウハウを持っている各団体とが、いかに連携するかが今後の課題だと感じました。
私たちはこれまで、東日本大震災で被災した岩手県沿岸部を主として支援活動を行ってきましたが、災害が起こりどこかで支援を必要としている時には、全国どこであろうとすぐに支援に駆けつけられるようにしたい、と考えていました。2011年9月の和歌山県での台風による災害時には出動することができず、これまでに培ってきた遠野まごころネットのノウハウを生かすことができなかったことが悔やまれていました。
今回の茨城、栃木での活動経験を生かし、今後も私たちは岩手県内にとどまらず、支援を必要としているところへ駆けつけ、どんな形であれ協力したいと考えています。
竜巻災害支援活動に参加されたボランティアの皆様、そして私どもの活動にご協力いただいた現地の皆様はじめ、各関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
本当にお疲れ様でした。
(記事構成 飯嶋朋子)