9月11日。東日本大震災が発生した日からちょうど1年と半年が経過しました。
遠野まごころネットでは、月命日である毎月11日に犠牲になられた方々への鎮魂の祈りを込め、キャンドルナイトを行っています。
文字を形作るキャンドル一つひとつに想いをこめて火をともします。キャンドルで作られた文字は「未来」。
参加されていたボランティアの方が考えてくださいました。
この文字を考えたボランティアの方は、
「一年と半年が経ち、まだまだ復興に向けて時間がかかると思いますが、未来に向けて一歩一歩進んでいってほしい、という願いを込めてこの文字をデザインさせてもらいました。」
と仰っていました。
また、現在遠野まごころネットで活動されている、大槌町で被災された臼澤良一さん、陸前高田市で被災された釘子明さんが、キャンドルを囲む形で集まった皆さんにお話をしてくださいました。
臼澤さんはお話の中で、
「大槌では、まごころネットに対する期待が大きい。それに対して、私たちは応えていかなければいけない。一つだけ皆さんにお願いがあります。被災された方とともに大槌の歴史を作っていくそのために、思いやりと労りを持って被災地に入って欲しいと思います。」
と述べられました。
釘子さんは、お話の中で集まっている人全員に問いかけました。
「この中で自分が住んでいる地域の避難所をご存知の方は手を挙げてみてください。」
その言葉に手を挙げる事ができたのは全体の3割ほど。
「これが現実です。無関心だった、と言うことが今回の被災者を生んでしまった。無関心という物が一番怖いのです。防災意識、本当に持っているでしょうか?津波が来たときは、高台に逃げる。そこで自分の身の安全の確保ができたら、そこで自分の身の丈に合った事を行う。その事を周りの方々に伝えていってください。それが今回、被災地で亡くなられた方々への一番の供養になると思います。」
と、集まった皆さんに想いを伝えました。
キャンドルナイトは、今回もたくさんの方が参加してくださいました。
参加してくださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。
被災地ではいまだ多くの問題を抱え、数多くの支援を必要としています。
ですがそれでも、昨日から「今日」へ。今日より「明日」へ。
少しずつ復興への「未来」へ向けて、被災地とともに歩んでいきたいと思います。
(文・写真 取材班 佐藤雅也)