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5・6 ひとまず終了した陸前高田市「腐乱海産物回収」作業現場の今後

2011年5月06日  20時13分

瓦礫と水産物がほとんどなくなった上長部地区の現場

遠野まごころネットが、陸前高田市上長部地区で連日40~250人ものボランティアを投入して実施してきたサンマ、サケなどの水産物収集活動(通称:サンマ作戦)が、震災から55日後の5月5日にひとまず終了の時を迎えました。

3月11日の大震災で、水産加工会社の冷凍倉庫を津波が破壊し、800トンもの冷凍水産物(サンマ、サケ、イクラ、ワカメなど)が、すべて周辺にばら撒かれてから5週間後の4月19日から2週間以上にわたって、家屋のがれきが散らばり、強烈な悪臭の漂う過酷な環境の中で、のべ1000人にのぼる「まごころネット」のボランティアが地道に、回収や廃棄、そして消臭のためのEM菌散布作業に従事してきました。

GWも終盤を迎え、全国各地から参加していただいたみなさんの懸命な努力で、手作業で回収が可能なサンマなどの大半を除去することができたため、関係各所の協議の末に5日をもって作戦完了となりました。今後は、重機を中心にしたがれきの撤去作業などを行ったうえで、さらなる人員投入の必要性を見極めることとなっています。

連日大量に回収されたサンマなどの海産物

「サンマ作戦」はいったん終了となりましたが、これで上長部地区の被害がすべて解消されたわけではありません。人の手の届かないがれきの下には、まだまだたくさんの腐った水産物が埋まっているはずです。今後、がれきの撤去作業が進むにつれ、改めて「第2次サンマ作戦」が必要となる可能性は大いにありえます。加えて、現地では散乱したサンマなどを食べに集結している大量のカモメやウミネコによるフン害。そして、食あたり? で死亡した数多くの鳥の死骸など新たな問題も発生し始めています。

被災地に心を寄せる志高きボランティアのみなさん、お願いです。みなさんが、再び助けを求められる日が来るかもしれません。どうか、これからも陸前高田市上長部の被災地域への関心を持ち続けてください。

現在も大量のカモメやウミネコが集結している破壊された冷凍庫周辺

9 Responses to “5・6 ひとまず終了した陸前高田市「腐乱海産物回収」作業現場の今後”

  1. でぶごん |

    先週末(7月16日)、初めてお手伝いさせていただきました。
    陸前高田での重機が入れない斜面のガレキ撤去が主な作業でしたが、
    取りきれなかった、もしくは埋まってしまっていたサンマやイクラが
    腐敗してしまっていて、滑るのと悪臭で作業が思うようにはかどり
    せんでした。いっそ木なども切ってしまって重機で一気にやった方が
    …とも思いましたが、名前の入った絵具箱や運動会の表彰状などが
    まだ出てくるのを目の当たりにすると、ちょっと時間はかかっても
    人の手でやった方がいいのではないかと思いました。
    人海戦術でいけば….いくしかないんでしょうね。 また行きます!

  2. Y.Uchiuzo |

    さんま隊はまだ終わっていませんでした。
    5月19日,富山県から23名で上長部地区民家のさんま隊に参加しました。
    家の中を覆い尽くしたさんま,時々現れる青いビニール袋にくるまれた重量級の鮭…いずれも腐敗が激しく,スコップでうまく掬わないと身が崩れ,更に掬いにくくなる。この繰り返し。
    長さ2cmくらいある蛆,虻くらいの大きさの蝿,さんまの除去を阻む家財道具等と格闘しながら,よく1日で撤去できたと思った。
    家主さんからは感謝されましたが,当分さんまは食べられないですね。

  3. 二戸 |

    連休4月30日~5月2日まで名古屋より,さんま隊に参加しました.
    少しでもお手伝いできてよかったです.

    今週末,二戸市よりボランティアに参ります.
    さんま隊は終了になったようですが,他にお手伝いできれば嬉しいです.
    1日だけになりそうですが,頑張ります.

  4. 岸本道明 |

    私たち、静岡から民間レベルで「東北応援団」のバスを仕立て、車中泊で夜通し走り、40数名と5月3日に「さんま作戦」に従事しました。なぜ、山の中で水産物が?と思ったのですが、後ほど地図を確認して、津波の威力の膨大さに唖然とした次第です。引っ張ると敗れるビニール袋にはいった鮭の巨体、段ボール箱に詰まったさんま、そしていくらの塊、昆布など、半ば土に埋もれた、腐敗の始まった水産物を手づかみで除去。本当に拾いきれるのかなと思っていました。でも、人力は素晴らしい。5月3日の6班長の伊東から来ていたアンザイ女史、そして鈴木副班長、途中から参加の3人を温かく迎えてくれて・・・ありがとうございました。素晴らしいリーダーシップでした

  5. videford |

    全国から駆けつけたボランティアの皆さん、本当にご苦労様でした。サンマ作戦は本当に大変でしたね。皆様の働きは素晴らしかったと思います。が、今後の事も考えて、あえて苦言を呈したいと思います。初期のサンマ作戦に於いては安全面の配慮が不足していたのは事実です。怪我をした方も数名おられました。さらにケガ人に対して「注意力が足りない」と言っておられたリーダーがいた事もざんねんな事です。次回は是非ケガ人ゼロでいきたいもんですね。次回もまたよろしくお願いします。

  6. Keisuke |

    5月3日の「サンマ作戦」に参加しました (第8班です)。

    はじめは汚れないようにトングで恐る恐る回収していた人が多かったのですが、時間と共に汚れも臭いも忘れて手づかみで(もちろんグローブははめてます)次々と回収するようになり、おおかたの回収が済み作業の終わりが見えてきたときには軽い達成感を得ることができました。

    あの独特の臭いも身体に集まるハエもいい思い出ですが、グローブ、レインコート、長靴は処分となりましたw

    復興の道のりは非常に長く、この回収作業はその下準備にしかすぎないのだと思いますが、携わったのべ1000名の「サンマ仲間」全員が上長部地区の復興を願い、多くの人が次の支援活動のために再び集結することと思います。

  7. sake |

    同じく連休中にサンマ作戦に3日間従事させていただきました。
    あの悪臭と無惨な光景の中、皆さん本当にがんばっておられました。
    自分としては、普段都会では味わえない経験をさせていただいた上に
    現地の人のお役に立つことができ、辛さより喜びの方が大きい3日間でした。
    ひとまずサンマ作戦も区切りがついたようですが
    長いスパンで支援できる体制がこれからますます重要になってくるんでしょうね。
    また是非お手伝いさせていただきたいと思います。

  8. つー |

    私も連休中にサンマ作戦に参加しました。
    栃木県から自家用車で伺いましたが、意外と早く到着できました。
    上郷地区センターで、よりよくしていこうと皆議論しながら改善に
    努めていきました。
    連休半ばで帰宅してしまいましたが、まずは第1次が無事完了して
    安心しました。
    また第2次が再開になったら(そうでなくとも)
    お邪魔させてもらいます。
    よろしくお願いします。

  9. shigeru |

    ボランティアの皆さん、お疲れ様でした。
    僕は1日しか参加できませんでしたが、皆さんは本当にあの悪臭の中、ご苦労様でした。(サンマ作戦?という通称があったのですね・・・)
    現地到着して昼間までは、悪臭との戦いでしたが、午後からは、ここにもサンマがいる!あそこにも!!と時間を忘れて、サンマ探しをしていました。
    僕は、青森からの参加でしたので、日帰りでも参加が可能でした。
    これからも、時間を見つけて参加したいと思います。
    それでは、皆さん、また会いましょう!!

「陸前高田市広田町大野地区のコミュニティ施設設営事業」は 「平成23年度(復興支援)被災者支援拠点づくり活動補助事業」の 助成金の補助をいただいています。