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討議「震災の風化を防ぐ」「自立をさまたげない支援」とは(3)

2011年9月13日  10時30分

会場にいらした参加者からの質問に、登壇者が答えました。

Q.震災をチャンスにできれば

参加者(女性): みんな被災地へ行きたいと思っていますが、距離が遠く、費用が高いのがネックになっています。私はJRにメールを出して、ボランティア列車を出してほしいと頼みました。そうすればみんなが行きやすくなります。

大きな震災はチャンスだと言われているそうです。チャンスは時間が経つと閉じてしまうと言われていわれています。すでに閉じてしまったのではないでしょうか。

松永秀樹さん(ファシリテーター): 多くの人が亡くなっている中で、「震災をチャンス」というのは難しいかもしれませんが、震災から学ぶことはありますし、日本自体を変えていくような、さまざまなことができると思います。多田さんに伺います。

A.被災地を見に来てほしい

多田一彦さん(遠野まごころネット): 今のタイミングではいいにくいですが、震災から何かを得るという考え方はいいと思います。

川端さんもおっしゃっていましたが、被災地を見にくるだけでもきてほしい。今の姿をみてもらえば、5年後、10年後に復興したときに違いがわかります。今見てもらうことが大切です。

Q震災を経験した子どもがつくる未来像は?

松永秀樹さん(ファシリテーター): 質問が来ています。「震災で修羅場を経験した子供たちが将来どういう世の中をつくっていくのでしょうか」というものです。大槌町で5人のお子さんを育てている川端さんに伺います。

A.大槌町民として誇りが持てる町に

川端伸哉さん(大槌町社会福祉協議会): 大槌町は「被災を経験したけれどがんばっている町」として、子どもたちに誇りをもってもらえるような町にしたいと考えています。その町を背負っていくのが子供たちです。

我々が子どもたちのために何ができるかは、すぐにはわかりません。北上や盛岡は便利です。しかし、大槌町から出て行ってほしくないと思っています。

今、私たちがやっていることは、10年後、20年後、100年後に関わってくる、とても大切なことです。子供たちのためにというより、大槌町の町民のために考えてやらなければなりません。

松永秀樹さん(ファシリテーター): 津波がきたときに、川端さんと同じ大槌社協にお勤めの渡辺賢也さんは、おばあさんを背負って崖を登って、潮が引いたらまた降りて行ってほかの人を助けるというような活動をされたそうです。大槌町にはそんな人達がいっぱいいます。そういったことを子どもたちが見ているということはすごく意義があることだと思います。

~つづく~

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「陸前高田市広田町大野地区のコミュニティ施設設営事業」は 「平成23年度(復興支援)被災者支援拠点づくり活動補助事業」の 助成金の補助をいただいています。