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津波の痕に笑いの芽を!!

2011年10月18日  09時39分

落語…
独り、たった一枚の座布団の上で人間の喜怒哀楽・弱さ・愚かさ・美しさ・強さを表現し様々なドラマを創り上げる。
馬鹿笑いさせたり感動させたり、人の心を動かす・浄化させる。
僕が出会った芸術・エンターテイメントで最高のモノ。

今回、被害を受けてしまった方々に是非落語を聞いて頂きたい・感じて頂きたい、どうせなら僕の好きな素晴らしい落語家にと、何の繋がりもコネもないですがお願いしました。
勿論ボランティア、出演料も交通費もなしと云う条件で!

立川談春 師匠…
立川談志師匠のお弟子さん。
落語だけでなく、エッセイで賞を受賞するなど多方面で活躍中。
今最もチケットが取れないと云われる落語家。

二つ返事で快くご了承して頂けました。
ただ、自己満足・押し付けになってしまうんじゃないかと心配されてましたが、僕が皆さんと接しての状況・気持ちを伝えると安心されました。

会場は大船渡・崎浜と末崎。
両方とも中心部から離れ、真反対に位置する漁師町。
中心部には多くの支援が来ているだろうと云う事で、あまり支援のない場所で行って頂くようになりました。

落語=笑点と云う間違ったイメージが強く、また談春師匠を知っている人が少ない中での独演会。
入場者数も心配されましたが、多くの方にお集まり頂けました。
終わった後の皆さんの顔は本当に良く、「震災後、皆でこんなに笑ったのは初めてだ」「ありがとう、凄く楽しかった」「落語って良いね~」など多くの声を頂きました。
また、談春師匠の大ファンで独演会に何度も行っていた方のお兄さんも来られてました。
その弟さんは津波で…ご両親も。
生で師匠の落語を初めて見、師匠ともゆっくりお話をされ本当に喜ばれていました。

立川談春師匠


お弟子さんの春太さん

師匠は青森・仙台と連日独演会を行われた後で、疲労し体調も崩されておりました。
しかも東京に帰ってもスグ独演会があると云う状況でしたが、ご自身も納得・満足され、また来ると約束して頂けました。
また、お弟子さんの春太さんには高座は勿論、いろんなサポートをして頂け無事終える事ができました。

皆さんに本当に感謝!!

(文章/写真:森大樹)

 

「陸前高田市広田町大野地区のコミュニティ施設設営事業」は 「平成23年度(復興支援)被災者支援拠点づくり活動補助事業」の 助成金の補助をいただいています。