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12月10、11日「三陸エコビジョンフォーラム2011」のお知らせ

2011年9月27日  10時45分

三陸エコビジョンフォーラム2011~三陸の自然と共に生きる里づくり

2回のプレフォーラムを経て、「三陸エコビジョンフォーラム2011」が2011年12月10、11日に開催されます。
三陸エコビジョンフォーラムとは、平成25年度までの3カ年を実施期間とし、ワークショップ・シンポジウム等を開催します。» 詳細はこちら

三陸エコビジョンフォーラム2011からの提言が発表されましたので、ご一読ください。

趣旨

3月11日に発生した東日本大震災から半年以上が経過しました。
この三陸地域の復興を、海外諸国の人々が見つめています。私たちは、三陸被災地が、単なる現状復旧ではない、未来を指向した地域社会実現のための復興を目指すべきではないかと考えます。そのために、世界中の叡智を結集させる必要があります。
そこで、三陸被災地が「持続可能な自然と共存する里」として復興するために、国内外の実践者・研究者をお招きし「三陸エコビジョンフォーラム」を開催します。

概要

三陸エコビジョンフォーラム2011 ~三陸の自然と共に生きる里づくり

主催:
三陸エコビジョンフォーラム実行委員会(実行委員長:由井正敏)
期日:
12月10日(土)~11日(日)
場所:
遠野市民センター大ホール、あえりあ遠野交流ホール他(岩手県遠野市)
内容:
12月10日 シンポジウム(リレートーク、被災地からの活動報告、パネルディスカッション)、交流会
12月11日 分科会(映画「幸せの経済学」、特別講演、分科会、全体会)
入場:
無料

スケジュール

1日目:12月10日(土)10:00~17:30 【シンポジウム】
場所:遠野市民センター大ホール

09:30~10:00 受付

リレートーク「震災を超えて海との共存を描く」

[津波研究] 首藤伸夫(東北大学名誉教授)
[持続可能な漁業] 勝川俊雄(三重大学水産資源学部准教授)

12:00~13:00 休憩

リレートーク「未来につながる里作り」

[町づくり] 糸長浩司(日本大学教授、世界のエコヴィレッジ研究)
[農村再生] リムキョンス(韓国パーマカルチャー・センター代表)

被災地からの活動報告

1. 吉里吉里・復活の薪 芳賀正彦
2. 共存の森聞き書き  吉野奈保子
3. まごころの郷づくり 伊勢崎克彦

パネルディスカッション「持続可能な三陸の復興ビジョン」

コーディネーター:
由井正敏(岩手県立大学名誉教授)
コメンテーター:
リムキョンス
パネラー:

[町づくり] 糸長浩司(日本大学教授、世界のエコヴィレッジ研究)
[コミュニティー] 豊重哲郎(柳谷(やねだん)自治公民館長、鹿児島県)
[持続可能な漁業] 勝川俊雄(三重大学水産資源学部准教授)
[被災地自治体] 碇川豊(大槌町長)

17:30 閉会

交流会

18:00 あえりあ遠野 会費3000円
12月7日までにお申込ください。» 申込先はこちら

2日目:12月11日(日)10:00~15:30 【分科会】
場所:あえりあ交流ホール(片面)、遠野市立図書館視聴覚ホール、遠野市民センター講義室

09:30~10:00 受付

映画上映「幸せの経済学

:::本当の豊かさとは何か?答えはローカリゼーションにある:::
監督のヘレナ・ノーバーグ・ホッジさんは、その解決の糸口として「グローバリゼーション」と対局にある「ローカリゼーション」を提案していきます。地域の力を取り戻すローカリゼーションの促進が、切り離されてしまった人と人、人と自然とのつながりを取り戻し、地域社会の絆を強めていく、と語ります。実際に世界では、「本当の豊かさ」を求め、持続可能で自立した暮らしを目指すコミュニティの構築が広がりつつあります。
行き過ぎたグローバル経済から脱却し、持続可能で幸せな暮らしをどう作っていくべきなのか。そのヒントは日本の伝統文化の中にもあるのではないでしょうか。彼女はその気づきを我々に与えてくれるでしょう。

12:00~13:00 休憩

特別講演「小さなムラから学ぶ~持続可能な三陸のまち作り~」

結城登美雄(民俗研究家)

第1分科会 「持続可能な暮らし」

アドバイザー:
結城登美雄(民俗研究家)
コーディネーター:
吉野奈保子(共存の森ネットワーク)
実践者:
伊勢崎克彦(まごころの郷づくり)

第2分科会「持続可能なまちづくり」

アドバイザー:
リムキョンス
コーディネーター:
糸長浩司(日本大学教授、世界のエコヴィレッジ研究)
実践者:
芳賀正彦(吉里吉里・復活の薪)

第3分科会 「持続可能な産業」

アドバイザー:
勝川俊雄
コーディネーター:
佐々木明宏(環境パートナーシップいわて)
実践者:
田村満(懐かしい未来創造株式会社)

全体会:まとめ

15:30 閉会

講師プロフィール

首藤 伸夫 (しゅとう のぶお)

東北大学名誉教授。1934年大分生まれ。

1957年、東京大学工学部土木工学科卒業、その後、東京大学の工学博士学位を取得。

2010年東北大学名誉教授に。津波研究の第一人者と言われる世界的権威。主に、歴史、過去の文献や風俗画の研究に携わる。また、作り上げた数式は世界各国で津波予測に使われている。

日本土木学会論文賞、米国土木学会国際海岸工学賞を受賞した功績を持つ。

勝川 俊雄 (かつかわ としお)

1972年東京都生まれ。
三重大学 生物資源学部准教授。専門は水産資源管理と資源解析。東京大学農学部水産学科卒業後、東京大学海洋研究所の修士課程に進学し水産資源管理の研究を始める。
カナダのブリティッシュコロンビア大学に留学後、東京大学海洋研究所に職を得る。不確実なデータをもとに、乱獲を回避するための管理理論を数理モデルを使って研究して高い評価を得る。

資源管理によって、日本の漁業を持続的な産業に再生するための社会活動を行っている。世界中の漁業の現場を周り、各国の資源管理に精通している。
国内きっての漁業改革派の論客。日本水産学会論文賞、日本水産学会奨励賞を受賞。

主な著作は、「魚のいない海」(NTT出版 監訳)、「海の生物資源」(共著)、「レジームシフト」(共著)
など

糸長 浩司 (いとなが こうじ)

パーマカルチャー・センター・ジャパン代表。
日本
大学生物資源科学部教授。

1951年青梅市生まれ。
86年東京工業大学総合理工学研究科博士課程修了。工学博士。
92年より日本大学農獣医学部農業工学科助教授。専門分野は、都市計画・農村計画・地域環境計画、景観計画、集落計画、グリーンツーリズム、住民参画の計画づくり手法の開発、農村地域における土地利用計画。

日本建築学会論文集委員会農村計画部門幹事、農村計画学会評議委員、(財)21世紀村づくり塾グリーンツーリズム委員会委員、国土庁水資源地域活性化対策検討調査委員会委員などを務める。

主な著書は『地域のデザイン』(明文書房)、『景観づくりむらづくり』(ぎょうせい)、『日本の集落景観』(日本建築学会)など。

「飯舘村後方支援チーム」代表

  • 糸長研究室では、福島県飯舘村と共同
で持続可能な村づくりを目指すさまざまな取り組みを18年にも
亘り行なってきた。
  • 今回の原発事故に際し、「飯舘村後方支援チーム」をすぐに組
織し、放射能の専門家と共同し現地の放射線量を継続的に測定、放射能汚染情報発信、避難、分村等の助言や子ども達のサマーキ
ャンプの実施、村民有志による「負げねど飯舘」と協働した避難
生活改善、健康リスク対策等の支援活動を実施。
  • 調査結果や提案
等は、NPO法 人エコロジー・アーキスケープのホームページ(http://www.ecology-archiscape.org/)
に掲載中。
  • 飯舘村は「屋内退避」を指示された30キロ圏の外に
あり、230平方キロに6千人あまりが住み農業や畜産業などを
基軸としつつ、田園エコライフを追求し分散型の再生可能エネル
ギーの利用などを進める持続可能な村づくりに取り組んできた。

結城 登美雄(ゆうき とみお)

フリーライター、民俗研究家。
1945年旧満州(現・中国東北部)生まれ。
山形大 学人文学部卒業。
宮城教育大学、宮城農業実践大学非常勤講師。
仙台で広告会社経営に携わったのち、東北各地をフィールドワーク。食の担い手と地域のあり方について考察を深めている。

「地元学」の提唱や「食の文化祭」などさまざまな地域づくりの活動に対し、98年「NHK東北ふるさと賞」2005年文部科学省「芸術選奨芸術振興部門」賞受賞。

現在は活動を全国に広げ、北と南、海と里の産物の物々交換や米農家支援のための縁故生産方式の実践など、東京に頼らない地域のあり方をめざして、 人と人、地域と地域を結ぼうと動き回っている。

著書に『山に暮らす海に生きる−−東北むら紀行』(1998、無明舎出版)がある。

豊重 哲郎 (とよしげ てつろう)

昭和35年 県立串良商業高等学校卒業。東京都民銀行入社。
昭和46年 Uターンして串良町上小原でうなぎ養殖を始める。
昭和54年 串良町上小原校区公民館長(~平成9年3月)
昭和56年 うなぎ専門店「うなぎの川豊」創業。
昭和60年 民間主導型「串良やったる会」結成。
平成8年 「うなぎの川豊」閉店と同時に、うなぎのエキス「ヘルプアイ本舗iを創設し現在に至る。「ヘルプアイ」は独自に開発した健康食品で鹿児島山形屋を初め、有名デパ
ートで好評発売中。

  • むらづくり活性化アドバイザー(~平成10年3月)
  • 柳谷自治公民館長就任(現在に至る)平成10年~村づくりの達人

豊重哲郎氏の生き生きアイデァなど

  •  むらおこし
    行政に頼り過ぎない「むら」おこし実践家。
  • 独自の商品開発
    竹の額縁、さといも焼酎、きんかん初恋キャンディーなど足元にある原料で商品開発。
  • 国際交流
    串良国際農園を開園し、農場を地元の青少年と外国人の交流の場に提供。
  • やさしい環境整備
    土着菌を利用して家蓄ふん尿の悪臭防止、生ゴミ搬出ゼロの実施を中心にした地域づくりに集落全体で取り組み、一年後に約124平方メートルの土着菌センターを完成させた。機械化による量販態勢も確立し、地区外への販売を開始。同時に「お宝歴史館」も開館。(これらは、50日間、延べ300人の集落民労力奉仕により建設された)
  • 地威の青少年に
    高校生クラブの結成や青少年の学ぶ寺子屋、夢と感動をめったに聴けないコンサートなどの活動資金のため1haのカライモ栽培をはじめ、自主性に富んだ青少年の手助けを続ける。
  • いきいき伸び伸び
    柳谷集落民会議を結成し、独居福祉対策老人緊急警報機を設置。

お年寄りに出番を

やねだんの取り組みは約10年ほど前、豊重哲郎さん(66)の自治公民館長就任で始まった。東京からUターン。うなぎ養殖なども経験、地域づくりに興味があった豊重さん。手始めに、当時の町有地約20アールを借り、集落の活動拠点づくりに取り組んだ。しかも「お年寄りは地域の生き字引。高齢者にどんどん出番を」と“全員参加の手作り”。
建築資材と労力はすべて住民の手出し。大工だった人、建設現場で働いた人など、それまでひっそりと暮らしていたお年寄りが大活躍。「ピタゴラスの定理で寸法を出してみせ、若者をびっくりさせたりね。一つずつ、自分たちでモノを作り上げる楽しみも実感した。あれで心も一つに近づいた。」と豊重さん。持ち前のリーダーシップ、事業で磨いたビジネス感覚で、今度は自主財源づくりを目指す。お年寄りに指導役になってもらい、遊休地を活用してサツマイモを生産。当初はでんぷん材料として販売したが、酒造元に焼酎「やねだん」の開発を依頼し、生産・販売を軌道に乗せた。

集落の宝は「人」

畜産農家が多い串良町では、ふん尿のにおいも悩みの一つ。これを、山林などに普通に生息する土着菌を使い、処理できないかと考えた。以前、ウナギの養殖で、ヘドロ化した排せつ物を微生物で処理した経験がヒントになった。米ぬかに菌を混ぜ、自治会員らが交代でかき混ぜながら発酵を進め、土着菌を試作。家畜の餌に混ぜるとふん尿の悪臭が消え、畜舎のハエ退治に大きな効果があった。家畜も健康になり、生ゴミの処理にも使えた。2002年、土着菌の生産・販売を行うセンターも完成。近隣町でも利用する農家が増え、年間200万円ほどの利益を生むまでになった。「少しずつ、自分たちの周りの問題を、自分たちで解決していく。すると、暮らしが良くなる。利益も生まれ、感動を生み、次の活動へとつながる」と豊重さん。「集落の宝は人。人を動かすのは感動。行政の掛け声や補助金では動かない。」取り組みは高く評価され、日本計画行政学会最優秀賞、農水省地域再生特別賞など、多くの賞を受けている。

いずれは自分に

収益を元に自治会費を7,000円から4,000円に値下げ、高齢者の家庭などに無料で緊急警報装置や煙感知器も設置した。2年前には250万円をかけ、連絡網などに使え無線を全戸に整備。昨年春には、余剰金で全世帯に1万円のボーナス支給もあった。連絡網のユニークな活用も。父の日、母の日には、主に県外にいる人から、地区に残る父母へのメッセージを送ってもらい、地区の高校生らが代読、全戸に放送する。子供たちも、こうした活動で自信をつけ、地区の行事にも積極的に参加するようになる。「何をさせるか、より、自由に参加できる地域づくりをすれば、子供たちも自然と学びに参加するようになる。」という。「福祉も教育も、地域づくりも、いずれは自分にかえってくる問題。活動を通し、そこにみんなが気づいた。だからみんなが、自分ができる範囲で、取り組むようになった。協働に感謝です。」と豊重さん。お互いが見知り、名前を呼び合い、一緒に汗もかきながら地域を築く。小さなコミュニティーの、大きな力だ。

リムキョンス(Kyoungsoo Lim)[韓国]

「サンノウル村」

忠清南道(チュンチョンナムド)にある「サンノウル村」は、自給自足の村として脚光を浴び、今年1月、韓国環境省より「自然生態優秀村」として指定を受けた。エネルギーの80パーセントを自給している。

社会貢献型企業「E-jang」の創設者であり、最高経営責任者。
地域再生やエコビレッジ創設に関するコンサルティング事業を行う。

その他、パーマカルチャー講師やソーシャルベンチャー向けアドバイザリー業務など、幅広く活動。中央政府、地方自治体、農家、NGOなど多様な組織を巻き込み、社会起業家としてエコビレッジ事業を成功させた実績を持つ。

韓国 社会的企業E-jang によるコミュニティデザインとその展望

企業としてエコビレッジづくりにどう取り組むか。韓国の異色企業E-jangの創設者であるリム氏は、エコビレッジづくりのために自ら農業博士号を取得し、約10年前に会社を設立。第一号の事例「ムンダン村」にて、幼稚園・高校・大学・農場・カフェ・コープ・信用金庫・擁護施設などを巻き込んだコミュニティ開発事業を手がける。地方自治体からコミュニティづくりに関するコンサルティング依頼を多く受けるほか、「実体験なしに真のコンサルティングはできない」との考えから、現在社員と共にエコビレッジへの移住を計画中。

助成、主催、共催、後援

助成

この事業は三井物産環境基金の助成をうけて開催します。

主催:三陸エコビジョンフォーラム実行委員会:(参加団体50音順)

  • いわていい川づくり研究会
  • 岩手県自然保護団体協議会
  • 岩手・木質バイオマス研究会
  • NPO法人環境パートナーシップいわて
  • NPO法人遠野まごころネット
  • NPO法人わが流域環境ネット
  • EPO東北
  • カタクリの会
  • 自然環境復元学会
  • 自然農園ウレシパモシリ
  • (社)東北地域環境計画研究会
  • JANIC
  • 認定NPO法人自然環境復元協会
  • 花巻のブナ原生林に守られる市民の会
  • 早池峰の自然を考える会
  • Moonbow
  • ゆいっこ花巻支部

共催

遠野市

後援

  • 岩手県
  • 釜石市
  • 岩泉町
  • 気仙沼市
  • 久慈市
  • 宮古市
  • 大船渡市
  • 大槌町
  • 田野畑村
  • 普代村
  • 野田村
  • 洋野町
  • 陸前高田市
  • 山田町
  • いわて生活協同組合
  • 岩手日報社
  • 朝日新聞盛岡総局
  • 読売新聞盛岡支局
  • 毎日新聞盛岡支局
  • 河北新報社盛岡総局
  • 盛岡タイムス社
  • 東海新報社
  • IBC岩手放送
  • テレビ岩手
  • めんこいテレビ
  • 岩手朝日テレビ
  • NHK盛岡放送局
  • エフエム岩手

フライヤー


お問合わせ・申し込み

NPO法人遠野まごころネット(エコビジョンフォーラム事務局)
Tel & Fax: 0198-64-2250(千葉)
E-mail: green-eco@isop.ne.jp

※交流会にご参加の方、送迎バスをご希望の方は、12月7日までにお申込ください。

「陸前高田市広田町大野地区のコミュニティ施設設営事業」は 「平成23年度(復興支援)被災者支援拠点づくり活動補助事業」の 助成金の補助をいただいています。