「種の保存プロジェクト」と銘打って始まった、いいたて雪っ娘かぼちゃの代理栽培。9月16日にとうとう収穫が始まりました。5月に発足したこのプロジェクト、福島は放射能の影響で作物を栽培できない地域が多数あります。飯舘村もその一つです。飯舘村が誇るブランドかぼちゃ、いいたて雪っ娘かぼちゃの種を残す為、遠野まごころネットが遠野市で代理栽培を始めました。
環境や土も違う、かぼちゃの栽培の知識もなく果たして無事に収穫まで持っていけるのか、不安な日々が続きました。しかし、不安をよそにボランティアの方々が草取りや水撒きなどを続けて下さったおかげで、福島の方に絶賛されるほどの出来栄えとなり、収穫に至りました。
今年は暑さが中々引かず、雨も降らないという悪条件でしたが、かぼちゃはすくすくと育ち、大きいものはおよそ2キログラムの重さにまで成長しました。この日は、悪天候でしたが綾織町の畑のかぼちゃ、141個を収穫しました。まだ、未収穫のかぼちゃがあり全部で250個以上の収穫を予定しています。
その後、場所を移しかぼちゃを磨く作業に入りました。水拭きで土や汚れを落とし、乾拭きした後、35度の焼酎で拭きます。そうすると、かぼちゃに光沢が出来、雪のように白くなります。雪っ娘という名前はかぼちゃのこの白さが由来だそうです。
すべて拭き終わると綺麗になったかぼちゃを2週間寝かせます。寝かせておくことで甘みが増すとのこと。「早く食べたい!」ボランティアさんから、そんな声も飛び出し、皆2週間後を待ちわびているようでした。
(文・写真 及川将志)