遠野まごころネット

遠野被災地支援ボランティアネットワーク遠野まごころネット

印刷用ページを表示 印刷用ページを表示

「ほっ」温もりあふれる母ちゃんの味~陸前高田市に竹駒食堂OPEN~

2012年10月21日  19時40分

10月14日、陸前高田の母ちゃんたちが竹駒食堂をオープンした。

6月に地鎮祭、7月に上棟式を執り行い開店準備を進めてきた。神奈川県逗子市市民団体「みんなでがんばろう逗子project」から建物や調理器具などの支援を受け、開業が実現。まごころネットは地域のコミュニティが展開していくよう、アドバイザーとして携わっている。母ちゃんたちは今春から話し合いや調理練習を繰り返し、この日を待ち望んできた。

味噌汁の味噌は母ちゃんの手づくり。魚やわかめなどの海産物は市内広田地区、大船渡市の地物を使用。自家栽培の採れたて野菜も母ちゃんの手にかかればふるさとの味に早変わり。「ミュージックが流れてなくても、おばんたちの声で癒すのよ~♪」と、家族から離れているボランティアや遠方から被災地へ来ている労働者のことを気遣う。「味だけでなく、母ちゃんたちの声や笑顔から、温かさを感じてもらいたい」と語る。

      

また、調理スペースは客席から覗けるようにつくられており、厨房に立つ母ちゃんの顔も見える工夫がされている。座敷席や広々としたテラス席も自慢。「仮設住宅に住んでいる方や近隣の方に声をかけてお茶っこをしたり、手芸教室を開いてみたい」など新たなアイデアも続々と浮かぶ。今後、食堂を利用し、コミュニティを育んでいく動きも期待できそうだ。

                

「沢山の方々に私たちは応援されている。本当に皆さんには感謝しているので、お店を通して人と人との繋がりを大切にしたい」と話す。「何事もはじめてみないとわからない。課題は沢山あると思う」そして続けて「でもね、今までどおりではなく新たに歩みださなくちゃ」母ちゃんはやる気満々!

現在は朝7:00~9:00、昼11:00~14:00に営業しており、メニューは今後少しずつ追加していく予定。オススメは四季折々の地の食材を使った「気まぐれ定食」。理由は「年を取ると気まぐれだから」と話す母ちゃんたちだが、おぼんを彩る母ちゃんたちのやさしさは紛れもなく本物である。

 

(取材班 山田エリナ)

「陸前高田市広田町大野地区のコミュニティ施設設営事業」は 「平成23年度(復興支援)被災者支援拠点づくり活動補助事業」の 助成金の補助をいただいています。