「NPO法人遠野まごころネット」が2011年6月から12月までの期間、岩手県釜石市箱崎町で繰り広げた災害ボランティア活動の記録。写真と文は、箱崎地区隊長の船田浩二が担当。「被災地の悲惨さを伝えるのではなく、ともに汗を流した仲間たちへの敬意を形にしたかった。彼らが日々何をして、何を想っているのかを多くの人に知ってほしい。」
船田浩二
「NPO法人遠野まごころネット」が2011年6月から12月までの期間、岩手県釜石市箱崎町で繰り広げた災害ボランティア活動の記録。写真と文は、箱崎地区隊長の船田浩二が担当。「被災地の悲惨さを伝えるのではなく、ともに汗を流した仲間たちへの敬意を形にしたかった。彼らが日々何をして、何を想っているのかを多くの人に知ってほしい。」
船田浩二
釜石市箱崎地区のまちづくりにご協力している竹沢尚一郎さんのブログを紹介させていただきます。
(さらに…)
箱崎でお世話になっていて、7か月携わらせていただいる。箱崎半島でまごころネットが関わっているのは、箱崎、根浜、桑野浜、白浜、仮宿の5つがあり、箱崎町を拠点にボランティア活動を続けている。
活動当初は、住民の方と腹を割って話をする機会はなかった。特に箱崎では震災直後に窃盗の被害を受けて、集落外の人に対して警戒心が強くなってしまったようだ。どの地域でも同じだと思うが、コミュニケーションがとれるようになるまでは大変だった。ひたすら公共の場所、道路や側溝の清掃をして住民の方に認知をしていただきたい、という思いで誰とも会話をせずに2~3か月の間作業をしていた。そうこうするうちに、1人が声をかけてくれるようになり、2人3人と増えていった。
11月29日(火)季節外れの陽気の中で、釜石市箱崎老人クラブ浜友会の皆様が我々ボランティアを 昼食に招待してくれました。
「庵寺」という、箱崎地区唯一のお寺の本堂で昼食を頂きました。このお寺も震災当時 津波をかぶり本堂の玄関には自動車が突っ込んで半壊状態でした。 その本堂のまわりをボランティアの皆さんがきれいにして、建物も修復してご覧のように今ではきれいな 本堂になっています。
11月12日、釜石市箱崎町で「第七箱崎丸」の進水式が行われ、住民のみなさんとボランティアが港に駆けつけました。進水式とは、船を初めて水に触れさせる儀式で、船が完成したお祝いでもあります。この日は「祝い酒」が港から大音量で響いていました。
かねてより「進水式にはボランティアさんもぜひ来てくださいね。」と箱崎の方からお招きをいただいていました。震災直後は被災地で窃盗団による被害があったため、“よそ者”であるボランティアに対する警戒と不信感がありましたが、お盆前の墓地清掃を行った頃から気持ちが通じ始め、住民のみなさんとの交流が増えていきました。仮設住宅での花の植え込みで大勢の方が一同に会する機会ができたり、郷土料理である「ひっつみ」をご馳走になったり。こういった経緯があり進水式に参加させていただくので、特に長期やリピーターで箱崎に関わってきたボランティアには大変嬉しく、またボランティア活動が認知され関係性が大きく変化してきていることの表れでもあります。
箱崎のお母さんたちが、日頃から頑張っているボランティアの皆さんへ「ひっつみ」(すいとん)をご馳走したいとのお話があり、取材に行ってまいりました。
大きな鍋で作っている「ひっつみ」はとても美味しそうでした。
ボランティアの皆に対して地域の人たちがご馳走したい、というのは今回初めてではないでしょうか。
津波に被災した釜石市の箱崎町は遠野まごころネットが復旧・復興を支援する地域のひとつ。その箱崎地区で自衛隊などが収拾した写真を含む拾得物を、5月以来遠野まごころネットの写真班がその洗浄や修復に取り組んでいた。大勢のボランティアが入れ替わりして行った困難な作業であったが、震災から6ケ月でやっと持ち主に返却することができるまでなった。
拾得物の展示・返却場所は自治会が借りた箱崎地区の仮設住宅で、9月12日から展示と返却を開始し29日までの予定。初日の朝には自治会長の小林さん、写真班の遠藤さん、箱崎地区担当の船田隊長など関係者が顔を合わせて簡単なセレモニー。半年前に無くした物品。どんな写真や品物が現れるのかと大きな期待を持って開場前に集まって来た被災者もいた。
9月1日の夕方、箱崎の護岸工事(水路堀り)に行っていたボランティアのリーダのマサキさんが、 「やりました。完成しました。写真も撮ってきました。」と、いかにも、仕事をやり遂げたという表情で事務局にやってきました。
津波により、川というか沢というか、の水の流れが変わり、雨が降る度に民家に水が流れこんでいる。そこで、本来の流れを取り戻すべく作業してきたそうです。
8月21日(日)、釜石市の箱崎町、B仮設の集会所前で、箱崎町の仮設の方々をお呼びした、「グリーンアドバイザーによる花いっぱいキャンペーン」(日本家庭園芸普及協会主催)がありました。箱崎(釜石)カフェ隊でお茶を出してのコラボレーションです。