東日本大震災の津波に乗ってどこかから流されてきて、大槌町安渡(あんど)の菊池妙さんの家の跡で芽吹き、逆境を乗り越えて実った奇跡の米「大槌復興米」。妙さんから種籾を託された遠野まごころネットでは、大槌復興米を大槌町の新たな産物にそして地域の復興のシンボルに育てようと、ボランティアのみなさんや地元のみなさんと栽培をおこなってきました。プロジェクト開始から6年目となる2017年の栽培の模様です。
◯5月27日(土)
田植えです。今年も遠野市綾織の綱木家の皆様のご協力のもと、大槌復興米を育てていきます。
朝から小雨が降り続いておりましたが、徐々に回復し、釜石線の汽車が通過する頃には雨はおさまりました。
雨にも風にも負けない、強くおいしいお米に育ってほしいと思います。
◯6月13日(火)
久しぶりの晴天のこの日。綱木さんが、あぜ道の草刈りをしてくださいました。
田植えから2週間以上経過しましたが、大槌復興米は順調に成長しています。
毎年この時期は、田んぼが水鏡となり、空・雲・山が水面に映し出される姿がなんとも美しく、心が安らぎます。
◯7月8日(土)
田んぼの水を吸い上げて、苗がぐんぐん青々と伸びております。
となりの田んぼでは、綱木さんが作業をしておられました。
暑い中、毎日おつかれさまです。
◯7月18日(火)
前回から10日経過。苗はさらに成長し、ふかふかの緑のカーペットのようになっています。
綱木さんが、あぜ道の草刈りをしてくださっていました。
ちなみに、田んぼの目の前の道路は、2キロ近くまっすぐな一本道になっています。
◯8月21日(月)
今年は寒い夏です。それでも順調に青い穂が出て、花が咲きはじめていました!
この日も、綱木さんが草刈りをしてくれていました。
いつもありがとうございます。
◯9月10日(日)
稲穂は黄色に染まりはじめ、こうべを垂れるまで成長しております。
遠野はすっかり秋の空になりました。
◯9月27日(水)
ただ今年は日照不足で、生育が例年より遅いです。稲刈りは約3週間後の予定です。
◯10月
寒さの夏に続き、10月も天候不良。稲刈りは延期に。
◯11月4日(土)
ようやく稲刈りです。日照不足の影響で、11月にずれこみました。
黄金色の稲穂は、刈り取ってもらうのを首を長くして待っていたかのようでした。
今年も、綱木家のみなさんの連携プレーで、あっという間に刈り取られていきます。
雨が降りそうな天気の中、昼食休憩をはさまず続けて作業してくださった綱木家のみなさん。本当にありがとうございます。
大槌復興米、これまでの歩み
◯2011年
・3月11月、大槌町安渡の菊池妙さん宅に種籾が津波に乗って流れ着く。
・11月、大槌町安渡の自宅跡で3株の稲が実っているのを妙さんが見つける。
◯2012年
・秋、5.4kgの種籾を収穫。
◯2013年
・春〜、大槌町の水田で規模を拡張して栽培。秋、387.5kgを収穫。販売も開始。
・DNA鑑定(武蔵野まごころ連の皆様のご支援で実施)で品種が「ひとめぼれ」であることが判明。
◯2014年
・春〜、遠野市綾織の綱木様の水田で栽培。秋、12トンを収穫。
・秋〜、障がい者自立施設「まごころ就労支援センター」の商品として販売開始。
・11〜12月、JAL国内線ファーストクラスの機内食に採用される。
◯2015年
・2月、ソーシャルプロダクツ賞を受賞。
・2月、大槌町と遠野市の小学校に給食用米として寄贈。
・春〜、遠野市綾織の綱木様の水田で栽培。秋、4.5トンを収穫。
◯2016年
・3月、JAL国内線ファーストクラスの機内食に再び採用される。
・4月、東京・日本橋の「わたす日本橋」様のメニューに採用される。
・5月、釜石市の老舗・藤勇醸造様で味噌の材料としていただけることに。
・8月、尚美学園大学の皆様が川越百万灯祭りでお団子とドーナッツを販売。
・9月、東京・お茶の水女子大学附属小学校で給食として提供。
・10月、尚美学園大学の皆様が学園祭でお団子と焼きおにぎりを販売。
◯2017年
・5月、朝日新聞(岩手版)の「3.11その時そして」で連載。
・6月17日、「たえの酒」「藤勇十割糀みそ」発表。
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