三井物産環境基金
「三陸沿岸部被災地における自然と共存する復興の里づくり事業」
特定非営利活動法人遠野まごころネットでは、三陸を3.11以前の状況に戻すだけの「復旧」ではなく、自然と共生した持続可能な未来指向型社会に「復興」させるため、エネルギー・食糧・産業の自給を目標とする「自然と共存する復興の里づくり」を行っています。三井物産環境基金からの助成によって行われた平成23年度と24年度の事業を以下に紹介します。
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1. 「自給型自然栽培」
・安渡産大槌復興米
概略:大槌町安渡地区で発見された津波による漂着米「安渡産大槌復興米」の栽培を通じて、自然との共存と食料の自給を伴う復興を目指すプロジェクト。平成22年度に栽培準備をした後、平成23年度に栽培を遂行。3株の籾から5.4キロの籾が収穫されました。
2. 「副業型林業と地駄曳き(馬搬)」
・大槌町吉里吉里での馬搬
概略:馬を使った地駄曳き(馬搬)を通じて、より環境に配慮した林業を提案するプロジェクト。岩手県大槌町のNPO法人吉里吉里国との共同事業。
3. 「復興ワークショップ・シンポジウム」
・三陸エコビジョンフォーラム
概略:東日本大震災により私たちが再認識したことは、自然の力の脅威であり、いつの間にか失っていた「自然への畏敬の念」です。将来に抱える問題を考え、自然と共存した町づくりのあり方を広く検討するために、三陸エコビジョンフォーラムが企画されました。
○第一回プレフォーラム「海と人との持続可能な共存を求めて」
期日:2011年9月4日
会場:岩手県遠野市・あえりあ遠野
内容:基調講演(秋道智彌氏)、特別講演(畠山重篤氏)、提言報告(中野裕司氏、佐々木剛氏、朝日田卓氏)、パネルディスカッション&全体討論(コーディネーター:由井正敏氏・コメンテーター:秋道智彌、畠山重篤・パネラー:中野裕司・佐々木剛・朝日田卓・臼澤良一)
○第二回プレフォーラム「三陸の復興と自然エネルギーの未来」
期日:2011年11月23日
会場:岩手県遠野市・遠野市民センター
内容:映画「ミツバチの羽音と地球の回転」、講演(鎌仲ひとみ氏、田村満氏、飯田哲也氏)
○三陸エコビジョンフォーラム「三陸の自然と生きる里づくり」
期日:2011年12月10日〜11日
会場:岩手県遠野市・遠野市民センター、あえりあ遠野他
内容:リレートーク「震災を超えて海との共存を描く」(首藤伸夫氏、 勝川俊雄氏、リレートーク「未来につながる里作り」(糸長浩司氏、リムキョンス氏)、被災地からの活動報告(芳賀正彦氏、吉野奈保子氏、伊勢崎克彦氏)、パネルディスカッション「持続可能な三陸の復興ビジョン」(コーディネーター:由井正敏・コメンテーター:リムキョンス・パネラー:糸長浩司氏、豊重哲郎氏、勝川俊雄氏、碇川豊氏)
http://tonomagokoro.net/reconstruct/ecovision
・一歩塾
概略:被災地は今、単なる「復旧」に留まらず、その先の「復興」を目指すべき状況にあります。より視野を広げ、将来の問題と向き合う必要があります。
先人達の貴重な経験を学びとし、自分たちのあり方をそれぞれが考えていくための
きっかけとするため、一歩塾は開催されました。
○第一回「『先人からの学び』——はじめの一歩 わたしのあり方」
期日:2012年10月14日
会場:岩手県遠野市・あえりあ遠野
内容:公演「ひとり芝居」(愚安亭遊佐氏)、講演「水俣病センター相思社」(遠藤邦夫氏)
概略:愚安亭遊佐氏の公演「ひとり芝居」では、第54回文化庁芸術祭優秀賞受賞作「人生一発勝負」を披露いただくことで東北の風土的背景を振り返りました。遠藤邦夫氏の講演「水俣病センター相思社」では、氏の水俣病患者支援から水俣の地域おこしまでの活動の紹介を通じて、東日本大震災後の東北の復興のための施策を検討しました。
○第二回「『自然の恵』——森林と水と土と生命」
期日:2012年11月18日
会場:岩手県遠野市・あえりあ遠野
内容:講演「『自然の恵』——森林と水と土と生命」(横路美喜緒氏)、講演「瓦礫薪により風呂支援から復活の森づくりへ」(深澤光氏)
概略:横路美喜緒氏の講演「『自然の恵』——森林と水と土と生命」では氏の関わる緑化活動について、深澤光氏の講演「瓦礫薪により風呂支援から復活の森づくりへ」では大槌町吉里吉里での被災者への風呂支援から当地での森づくりを通じた復興支援について、紹介されました。
○第三回「『共同社会・生活と福祉』——現場で考える私たちの課題
期日:12月9日(日)
場所:岩手県花巻市・まなび学園
内容:講演「未来への意志」(佐藤慧氏)、講演「見る、伝える、動く アフガニスタンと南相馬の現場から」(白川徹氏)
概略:佐藤慧氏の講演「未来への意志」では氏の故郷・陸前高田市での支援活動が、白川徹氏の講演「見る、伝える、動く アフガニスタンと南相馬の現場から」では氏のアフガニスタン取材や南相馬での復興支援活動が、紹介されました。
4. 「復興の家」